2015年05月26日 情報科学類 コンピュータリテラシ 筑波大学 システム情報系 情報工学域 新城 靖 <yas@cs.tsukuba.ac.jp>
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HTML で記述できる文書の構造:
CSS で記述できる表示の方法:
今日の課題では、 練習問題(1001) ことえりのバックスラッシュ入力 を行い、キーボードの「¥(円記号)」でバックスラッシュが入力されるようにす ると楽である。
以下、このページでは、「\」は ASCII 5c で「\(バックスラッシュ)」で表示 されるべきである。ブラウザによっては、円記号で表示されることがある。
TeX (テフ、テック、タオ・イプシロン・カイ) は、D.E.Knuth による文書整形 システム。マークアップ言語によりテキストファイルにTeX の命令を埋め込ん だ文書を作成し、言語処理系(texコマンド)を使うと、印刷に適したものになる。
LaTeX (ラテフ、レイテック)は、TeX を拡張して、論文を簡単に書くために適 した命令を増やしたもの。L.Lamport による。
pTeX (pLaTeX) は、publisher ASCII出版で、TeX, LaTeX で日本語が使えるよ うにしたもの。coins iMac で利用可能な物はこれの漢字コードとして UTF-8 と EUC が使えるものである。 (厳密には、e-TeX。手引き 6章 参照。) その他に、NTT により日本語化されたものもある。
TeX は、マクロプロセッサの一種。マクロとは、文字列の置き換えのこと。一 般的には、短い文字列から長い文字列、簡単な文字列から複雑な文字列に変換 (展開)する。
様々なマクロ定義をまとめたものを「パッケージ」という。 \usepackage により取り込んで使うことができる。 自分でマクロ定義を行うこともできる。
.tex
)を作成/編集する。
dvi 形式をPostScipt 形式に変換し、GhostScript (gs コマンド, gv コマンド) で表示する方法がある。プレビュー.app(Preview.app)でも、PostScript 形式の ファイルを(一旦PDFに変換して)画面に表示できる。
MacOSX では、dvi のよいプレビューアがないので、PDF に変換してからそれを 画面に表示することが多い。
HTMLで使えない文字 (< > &)と同様に、 LaTeX でも特別扱いする文字がある。 次の文字は、LeTeX が特別扱いする。
#,$,%,&,_,{,},\,<,>,|,^,~
The Unix Super Text 50.9.4項 参照、
これらの特殊文字を LaTeX 処理系に解釈させる(LaTeX の命令とする) には、 ASCII の範囲の文字を使う。同じ形で、 JIS X 0208 等の漢字と同じように表示される文字を使っても、命令とは見なされなず、単 に他の漢字と同じように解釈され、そのまま表示される。
\section{はじめに} % 命令として解釈される \section{はじめに}% そのまま表示される ¥section{はじめに}% そのまま表示される
1: %
2: % struct.tex
3: %
4: \documentclass[a4j]{jarticle}
5: \usepackage{graphicx}
6:
7: \title{ \LaTeX 文書の構造}
8: \author{ 新城 靖 }
9: \date{\today}
10: \西暦
11:
12: \begin{document}
13:
14: \maketitle
15:
16: \begin{abstract}
17: この文書は、\LaTeX 文書の構造を示したものである。
18: \end{abstract}
19:
20: \section{はじめに}
21:
22: 章立てには、section, subsection, subsubsection を用いる。パラグラフとパ
23: ラグラフの区切りは、空行を開ける。(paragraph や subparagrap は、普通は
24: 使わない。)
25:
26: \ref{sec:list}章では、3種類の箇条書きについて説明している。
27:
28: \subsection{見出し}
29:
30: \subsection{見出し}
31:
32: \section{箇条書き}
33: \label{sec:list}
34:
35: itemizeの例を示す。
36:
37: \begin{itemize}
38: \item 日本料理
39: \item 中華料理
40: \item 韓国料理
41: \end{itemize}
42:
43: enumerateの例を示す。
44:
45: \begin{enumerate}
46: \item メールリーダを実行する
47: \item 新着メールを取り込む
48: \item 新しいメールを書く
49: \item 新しいメールを送る
50: \item メールリーダを終了する
51: \end{enumerate}
52:
53: descriptionの例を示す。
54:
55: \begin{description}
56: \item[mnews] ネットワーク・ニュースと電子メールを読み書きするプログラム。
57: \item[emacs] テキスト・エディタの1つ
58: \item[Firefox] WWWブラウザ
59: \item[irc] 文字による会議システム
60: \end{description}
61:
62: \subsection{図の挿入}
63:
64: 図\ref{fig:latex-struct}に、\LaTeX の文書の構造を示す。
65: \LaTeX の文書は、プリアンブルと本文から構成される。
66: プリアンブルには、表題、著者、概要を記述する。
67: 本文は、章、節、項などから構成され、最後に参考文献が付く。
68:
69: \begin{figure}[t]
70: \begin{center}
71: \includegraphics[width=80mm]{latex-struct.eps}
72: \end{center}
73: \caption{\LaTeX の文書の構造}
74: \label{fig:latex-struct}
75: \end{figure}
76:
77: \subsection{見出し6}
78:
79: 数式を記述することもできる。
80:
81: $ \displaystyle \sum^{10}_{x=1} \frac{1}{x^{2}} $
82:
83: \section*{見出し7}
84:
85: 番号がつかない見出しもある。
86:
87: \end{document}
その他に、\section より大きい単位として\part と \chapter, \subsection より小さい単位として \paragraph, \subparagraph が使われることがある。通 常のパラグラフは、空行で作り、\paragraph は使わない。
手引き 6.13 参照。
<PRE>
相当。
\verb
を利用すると、1つの文の中にそのままの形の表示が混ぜられる。
\begin{verbatim} $ ls -l file1.txt -rw-r--r-- 1 yas prof 2 5 24 15:24 file1.txt $ \end{verbatim} コマンド \verb|ls -l| で、ファイルの属性を表示している。
HTML | LaTeX |
---|---|
<TITLE> | \title |
<body> | \begin{document} |
<H1> | \section |
<H2> | \subsection |
<H3> | \subsubsection |
<P> | 空行 |
<タグ id=""> | \label |
<A href=""> | \ref |
<UL><LI> | \begin{itemize} \item |
<OL><LI> | \begin{enumerate} \item |
<DL> | \begin{description} |
<PRE> | \begin{verbatim} |
<IMG> | \includegraphics |
<TABLE> | \begin{tabular} |
<ADDRESS> | \author |
PostScriptプリンタは一種のコンピュータで、PostScript 言語のプログラムを実行することができる。 実行結果として、印刷が行われる。 PostScript プリンタに対してテキストやワード・プロセッサの文書、ソース・プ ログラムをそのままプリンタに送っても、印刷されない。
PostScript プリンタに印刷するためには、プリンタにファイルを送る前になん らかの手段でPostScript のプログラムに変換する。 coins のプリンタに印刷する時には、PostScript 言語のプログラムを 作成して、プリンタに送っている。
The Unix Super Text 52.2.1 参照。
The Unix Super Text 17.1.2 参照。
図17-1 のプログラムは、括弧{}
が消えている。
復活したものを、ここ に置く。
%%BoundingBox: 0 0 512 322この例では、画像は、左下の座標(0,0)から右上の座標(512,322)の間にあるこ とを意味する。
C-SPC
または C-@
でマークを設定する。マークは画面に
は表示されない。マークが設定されると、一番下の行に「Mark set」と表示さ
れる。
M-w
または Esc w
でコピーする。
C-y
でペーストする。
M-w
の代わりに C-w
を使うと、コピーでは
なくカットになる。カットされた内容も、消えたわけでなく、 C-y
で
ペーストできる。
C-y
でペーストで
きる。
C-x C-x
で、カーソルの位置とマークの位置を入れ替えることが
できる。
図? Emacsのウィンドウとバッファとファイルの関係
C-x C-f
。
C-x 2
、C-x 3
C-x 1
、C-x 0
C-x b
C-x C-b
$ platex
This is e-pTeX, Version 3.1415926-p3.4-110825-2.6 (utf8.euc) (TeX Live 2013)
restricted \write18 enabled.
**
! End of file on the terminal... why?
$
mkdir
コマンドで
作成するディレクトリとしては、ASCIIの範囲のものを使うと扱いやすい。以下
の記述でディレクトリの名前 dirname
には、各自自
分にとって分かりやすい適切な名前を考えて置き換えなさい。
「dirname
」 と入れてはならない。
$ mkdir dirname
$ cd dirname
$ cp ~yas/public_html/htdocs/coins/literacy-2014/2014-05-27/ex/struct.tex .
$ cp ~yas/public_html/htdocs/coins/literacy-2014/2014-05-27/ex/latex-struct.eps .
$ ls
latex-struct.eps struct.tex
$ platex struct.tex
<表示省略>
$ platex struct.tex
<表示省略>
$ ls
latex-struct.eps struct.dvi struct.tex
struct.aux struct.log
$
platex コマンドを、2回実行する。
この結果、.dvi ファイル、.aux ファイルが作成されていることを確認しなさい。
上の例では、さらに .log ファイルも作成されている。
$ ls
latex-struct.eps struct.dvi struct.tex
struct.aux struct.log
$ dvipdfmx struct.dvi
struct.dvi -> struct.pdf
[1][2]
80233 bytes written
$ ls
latex-struct.eps struct.dvi struct.pdf
struct.aux struct.log struct.tex
$
このように、struct.dvi
というファイルから
struct.pdf
が生成させる。このことを確認しなさい。
$ ls -l struct.pdf
-rw-r--r-- 1 yas prof 80233 5 26 21:42 struct.pdf
$ open struct.pdf
$
これにより、標準の PDF を表示するアプリケーションが実行される。
この PDF ファイルを、プリンタに送れば印刷することができる。 印刷のためのウインドウを表示しなさい(実際に印刷しなくてもよい)。
$ cp struct.tex name.tex
file.png
とうファイルから
file.eps
が生成させる。
他の名前のファイルを使う時には、適宜ファイル名を変えること。
$ ls -l file.png
$ convert file.png file.eps
$ ls -l file.eps
生成した PostScript ファイルを lv コマンドで表示したり、gs コマンドや gv コマンドで画面に表示しなさい。
キー | 説明 |
---|---|
C-SPC または C-@ | コピーする領域の先頭を決める(マークを設定する) |
C-w | マークした部分とカーソルの間の領域をカットする |
Esc w または M-w | マークした部分とカーソルの間の領域をコピーする |
C-y | コピー、または、カットしたものをペーストする |
C-SPC
または C-@ で、マークを設定する。
もし、C-SPC
がうまく動かない時には、
MacOSX Spotlight のショートカット・キーの設定を解除する。
M-w
または Esc w
でコピーする。
C-y
でペーストする。
M-w
の代わりに C-w
を使うと、コピーでは
なくカットになる。
C-y
でペーストで
きる。
C-x C-x
で、カーソルの位置とマークの位置を入れ替えることが
できる。
C-x 2 | ウインドウを2つに分割(現在のバッファを複数ウインドウで表示) |
C-x 1 | ウインドウを1つにする(他のウインドウを閉じる) |
C-x 0 | 現在のウインドウを閉じる |
C-x o | 他の(other)ウインドウにカーソルを移動。 |
C-x C-b | バッファのリストを表示 |
C-x b | 別のバッファを表示する |
MacOSX で動作する Emacs のバージョンによっては、スペースキーでの補完が
標準ではできないことがある。この時には、タブキーを使うか、次のような設
定を ~/.emacs
等の起動時に実行されるファイルに含める方法がある。
こうすると、ファイル名に空白を使いにくくなる。
(if (boundp 'minibuffer-local-filename-completion-map) (define-key minibuffer-local-filename-completion-map " " 'minibuffer-complete-word)) (if (boundp 'minibuffer-local-must-match-filename-map) (define-key minibuffer-local-must-match-filename-map " " 'minibuffer-complete-word))
$ cd /usr/texbin
$ ls
$ ls *dvi
$ ls *dvi*
tgif を実行するには、コマンドラインから tgif と打つ。
tgif は、X Window System (X11) の機能を利用して動作する。
tgif で作成した図を、EPS 形式で出力し、TeX で利用しなさい。
The Unix Super Text 下巻 第53章 ドローツール 参照。
http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/tgif-jman/tgif-jman.html
参照。
生成した EPS ファイルを lv コマンドで表示したり、gs コマンドや gv コマンドで画面に表示しなさい。
それぞれ実行した後、一番上のメニューバーにある「ファイル」メニューから 「開く」を選び、PDFファイルを指定する。
一番上のメニューバーにある「ファイル」メニューから「プリント」を選ぶと、 印刷することができる。
file.dvi
という名前のファイルから
file.ps
という名前のファイルを生成している。他のファイル
を表示する時には、適宜ファイル名を変えること。
$ ls -l file.dvi
$ dvips file.dvi
dvips コマンドについては、The Unix Super Text 50.7 参照。
なお、coins の dvips は、標準で(-o オプションをつけなくても)、.ps とい う拡張子を持ったファイルを生成する。標準出力に PostScript ファイルを出 力しない。従って、生成した PostScript ファイルを印刷するには、それを 以下で説明するlpr コマンド でプリンタ送る。
$ a2ps --help
$ a2ps -o file.ps file.txt
詳しくは、man a2ps を見なさい。
注意: a2ps コマンドは、日本語を扱うことはできない。日本語は、a2ps-j を 使いなさい。PostScript ファイルを作る時には、必ず -o オプションを使うこ と。-o オプションを付けないと、そのままプリンタに送られてしまう。
生成した PostScript ファイルを lv コマンドで表示したり、gs コマンドや gv コマンドで画面に表示しなさい。
$ a2ps-j -help
$ a2ps-j file.txt > file.ps
注意: -o オプションは使えない。
生成した PostScript ファイルを lv コマンドで表示したり、gs コマンドや gv コマンドで画面に表示しなさい。
生成した PostScript ファイルを lv コマンドで表示したり、gs コマンドや gv コマンドで画面に表示しなさい。
file.dvi
という名前のファイルを表示している。
他のファイルを表示する時には、適宜ファイル名を変えること。
$ ls -l file.dvi
$ xdvi file.dvi
終了するには、Quit ボタンを押すか、q キーを押す。
EPS 形式で読み込んだ図について、PS View ボタンや v キーで表示、非表示を切り替えなさい。
次のキーの動作を確認しなさい。
キー | 働き |
---|---|
q | 終了 |
n | next ページへ移動 |
p | previous ページへ移動 |
j | 下へ移動 |
k | 上へ移動 |
h | 左へ移動 |
l | 右へ移動 |
数 g | 数 のページ移動 |
数 s | 数 で指定されたサイズ変更 |
v | EPS 形式で読み込んだ図の表示非表示の切替え |
xdvi を印刷の目的でも利用することができる。 ただし、印刷の品質は必ずしも良いとは言えない。 dvipdfmx や dvips を使った時と印刷の品質を比較しなさい。
M-x set-buffer-file-coding-system
文字コード | モードラインの表示 | Emacsの設定 |
EUC | E | euc-jp-unix |
JIS | J | iso-2022-jp-unix, junet |
Shift_JIS | S | shift_jis-unix |
UTF-8 | U | utf-8-unix |
emacsでの表記とモードライン | 制御コード(16進数) | 説明 | Controlキー | C言語表記 |
-unix : | 0a | nl (new line) | Control+j | \n |
-mac (Mac) | 0d | cr (carriage return) | Control+m | \r |
-dos (DOS) | 0d 0a (2文字) | cr nl | Control+m Control+j | \r\n |
dos (Disk Operating System) は、MS-DOS (Microsoft DOS) の意味。 Microsoft 社が Windows を発売するより前に発売していた OS の名前。
以下の問題の回答(または確認番号)をテキスト・ファイルに記述し、 レポート提出ページから提出しなさい。
(1) 課題9(1)で作成し たWWW ページと同じ内容を含む TeX 文書を作成し、dvi ファイルを作成しなさ い。そのdvi ファイルから、PDF ファイルを作成しなさい。その PDF ファイル を印刷しなさい。WWW ページと TeX 文書で以下の点については、異なっていて もよい。
(2) LaTeX では、dvi ファイルを得るために 2 回 platex コマンドを実行して コンパイルを行う。なぜ 2 回実行する必要があるのか、簡単に説明しなさい。
(3) 手引きの次の部分を読みなさい。
(4) [加点] 同じ内容の文書を、次に示す2つ以上のスタイルを用いて整形し、 PDF ファイルを作成しなさい。ただし、スタイルファイルを使うための細かな 修正を行なってもよい。
PDF ファイルと LaTeX ファイルを TAに見せ、確認番号を受け取りなさい。レ ポートには、確認番号、利用したスタイル・ファイルの種別、および、細かな 修正を行った場合には、修正点を記入しなさい。 実施するには、LaTeX スタイルファイル、サンプル等と自分で作成するファイ ルの文字コードを合わせる必要がある。それには、 Emacs M-x set-buffer-file-coding-system を使う方法がある。(5) [加点] 次の LaTeX の機能を全て利用してし、PDF ファイルを作成しなさい。