WindowsとLinux、Emacs モードライン、set-buffer-file-coding-system
2015年05月29日
情報科学類 コンピュータリテラシ
筑波大学 システム情報系 情報工学域
新城 靖
<yas@cs.tsukuba.ac.jp>
このページは、次の URL にあります。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/coins/literacy-2015/2015-05-29
あるいは、次のページから手繰っていくこともできます。
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http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~yas/
■連絡事項
- Unix Super Text 上巻「第16章 日本語環境」参考。
- 次回 6月2日火曜日 は、
講義室 3A209 に集合。
■PC
PCには、いくつかの意味がある。
- 一般名詞: 個人用のコンピュータ(a personal computer)。パソコン。
この意味なら、iMacやMac Bookも含む。
- 固有名詞: IBM社が最初に発売したコンピュータの名前(IBM PC)、および、
その後継機や互換機。
この意味なら、iMacやMac Bookを含まない。
3C206 実習室には、PC(固有名詞)が、30台 (dahlia01 - dahlia30) ある。次の
ようなOSが使える。
- Linux (CentOS 6.6)
- Windows 8.1
◆デュアルブートとマルチブート
1台のコンピュータ・ハードウェアで、電源投入後に複数のOSを選択的に実行で
きることをマルチブートという。2つのOSの場合は、デュアル・ブートという。
学類 iMac は、Mac OS X, Windows, Linuxのマルチブート可能である。
学類 PC は、Windows と Linux のデュアルブート可能である。
coins では、iMac で Windows や Linux を使い終わった後、再起動して Mac
OS X に戻しておく。
◆シャットダウン
シャットダウンとは、安全にコンピュータの電源を切る(コンピュータを停止
させる)ことを意味する。いきなり電源コードを抜く等して切ると、不整合が
生じるので行ってはならない。必ず、正当な手順で切ること。
shutdown というコマンドもあるが、システム管理者しか使えないことが一般的
である。
■Windows
Micorosft Windows (MS-Windows) は、オペレーティング・システムの1つ。
Unix (MacOSX) との共通点。
- ファイルの考え方。木構造に基づきファイルに名前をつける。
- プロセスの考え方。
- ログイン(ログオン、サインイン)、ログアウト(ログオフ、サインアウト)
- コマンドラインでの利用(端末とコマンドプロンプト)
- ユーザとグループに基づくアクセス制御
- ウインドウの考え方
細かい相違点
- ファイル名の区切りが「\」(ASCII 5c。「\」か「¥」と表示される)」。
- テキスト・ファイルの漢字コードとして
Shift_JIS が多く使われる。(UTF-8など、他のコードが使われることもある。)
- テキスト・ファイルの行末コードとして、
ASCII の
Carriage Return + New Line (Line Feed)
(CR+NL, 16進数で 0d+0a、^M+^J、C言語の表記で \r\n)が多く使われる。
- その他、多数
◆「ドライブ」の考え方
Windows では、ファイルをディレクトリの木構造で扱うが、ディレクトリの木
構造と独立に「ドライブ」の名前(アルファベット1文字+「:」)がつく。
「ドライブ」は、フロッピ・ディスクの時代には、複数の子供の「ディレクト
リ」の代わりにつかっていた。当時は、「ディレクトリ」は、ドライブに1個
しか存在しなかった。以下の例では、dir コマンド (ls コマンド相当) にドラ
イブ名を与えて実行している。
A> dir
(Aドライブのファイル一覧の表示)
A> dir b:
(Bドライブのファイル一覧の表示)
cd のように、作業中のドライブを切り替えることができる。
A> や B> は、プロンプトである。
A> b:
B> a:
A>
MS-Windows の前身の MS-DOS にUnix と同様の木構造に基づくディレクトリがつい
たのは、1983年ごろ。
◆ホーム・ディレクトリをアクセスするためのドライブ
学類コンピューティング環境では、H:
により、各自のホーム・ディレ
クトリがアクセスできるようになっている。
◆プログラムの実行
プログラムを実行するには、次のような方法がある。
- 「スタート」画面から探して選択する。
手引き 5.1.2項 参照。
- 「スタート」画面の「すべてのプログラム」から探して選択する。
- エクスプローラ(Explorer)でプログラムが含まれている
ファイルを探してアイコンをダブルクリックする。
- 「コマンドプロンプト」でプログラムの名前を打ち込む。
Unix の端末と同じ。
- 「ファイル名を指定して実行」でプログラムの名前を打ち込む。
◆コマンドプロンプト
MacOSX で iTerm などの端末を実行した時と同じ状態になる。
手引き 5.8節 参照。
次のコマンドは、覚える。
-
cd
- change directory
-
dir
- ディレクトリの表示。ls -l 相当。
-
dir /w
- ディレクトリの表示。ls 相当。
- type filename
- テキストファイルの表示
◆移動プロファイル
Windows 8.1 (その前身の Windows 7/Vista/XP/2000/NT含む)は、
もともと「個人用(personal)」で使うために設計された Windows 95 以前のし
がらみをかなり背負っている。
「個人用(personal)」コンピュータでは、複数人用の設定を保存する必要がな
い。すべての設定は一人のためのものである。
この考え方は、次のような時代に破綻した。
- 1台の「個人用」コンピュータを、複数人で使う。
- ネットワークで、複数の(個人用)コンピュータを接続して使う。
Windows Vista などで、個人の設定は、「プロファイル」と呼ばれる。学類
コンピューティング環境では、プロファイルをサーバに保存してい
る。
- サインイン時(ログオン時)
- サーバから
個々のクライアント・パソコンにプロファイルを「コピー」する。
- 使用時
-
個々のクライアント・パソコンにあるプロファイルを変更する。
- サインアウト時(ログオフ時)
-
個々のクライアント・パソコンにある
プロファイルをサーバへ「コピー」しもどす。
コピーしもどす方法を「移動プロファイル(roaming profile)」という。

図? Windowsの移動プロファイル
◆移動プロファイルの問題点
- プロファイルが大きくなると、サインイン(ログオン)とサインアウト
(ログオフ)に時間がかかるようになる。
これを避けるには、大きなファイルを移動プロファイルに乗らない場所
(H:ドライブ)に置くと良い。
- 「コピー」なので、一度に複数の Windows 機にサインイン(ログオン)
すると問題が生じる。サインアウト(ログオフ)時に、プロファイルが上書き
される。その結果、最後にサインアウト(ログオフ)したものだけが有効で、
先にサインアウト(ログオフ)したものは、上書きされて失われることがある。
これを避けるには、Windows にサインイン(ログオン)するのは、
1度に1つのコンピュータだけにする。

図? Windowsの移動プロファイル、複数PCに同時ログオン
一般的なメニューは、特定の場所を押すと、常に同じものが表示される。これ
に対して、コンテキスト・メニューとは、ポイントしている対象に応じて、実
行可能な操作の一覧をメニューとして表示したものである。
Windows では、マウスの右ボタンをコンテキスト・メニューの表示に使う(右ク
リック)。通常の操作(クリック、ダブルクリック)は、左ボタンを使う。
表示した後、項目を選択するのは、右クリックでも左クリックでもよい。
MacOSX でも、複数ボタンのマウスでは、右ボタンでコンテキスト・メニューが
表示される。1ボタンのマウスでは、コントロール・キーを押しながらボタン
を押す。
■学類iMac、PCでのLinux
Linux は、Unix系のオペレーティング・システムの一種であり、
MacOSX と利用方法の共通性が高い。
Linux は、もともとは、オペレーティング・システムの中心部分(カーネル)
の名前である。さまざまな業者がカーネルと独自のプログラムとセットにして
配布している(distribution)。Red Hat は、その配布業者の1つである。
CentOS は、Red Hat社が配布しているLinux に互換性があるフリーのものであ
る。
OS
- Unix 系
- MacOSX
- Linux
- Red Hat
- Debian
- Ubuntu
- CentOS
- (Android)
- Solaris, SunOS, Open Solaris, OpenIndiana
- FreeBSD, NetBSD, OpenBSD
- (iOS)
- Windows 系
学類iMacとPC では、Linux CentOS が利用可能になっている。
Linux では、「GNOME端末」を開くと、MacOSX の「iTerm」と
似た状態になる。
Linux で使われる端末 GNOME端末は、
MacOSX iTerm と同じ文字コード(UTF-8)が使われている。
両方とも変更可能である。
GNOME(GNU Network Object Model Environment) は、見栄えのよいグラフィカ
ル・ユーザ・インタフェースを持つ、一揃えのプログラム群を開発するプロジェ
クトの1つ。「端末」以外にも、いくつもの「GNOME」が付くプログラムかある。
■Emacs
◆Emacs モードライン
Emacs を実行すると、一番下から2行目、白黒反転した行がある。
これをモードラインという。モードラインは、次のようになっている。
-UUE:----F1 literacy-a2.txt Top L1 (Text) -------------------------------
-UUU:----F1 literacy-a2.txt All L1 (Text) -------------------------------
UUE
や UUU
の1文字目と2文字目 UU
は、端末の文字コー
ド(キーボード入力と画面への出力)が UTF-8 であることを意味する。Dock か
ら実行されるEmacs では、この2文字は表示されない。3文字目の E
や
U
は、バッファの文字コード(ファイルに保存する時ににも使われる)を
意味する。
文字コードとしては、次のものがよく現れる。
文字コード | モードライン | Emacsの設定 |
UTF-8 | U, u | utf-8-unix |
EUC-JP | E | euc-jp-unix |
JIS | J | iso-2022-jp-unix, junet |
Shift_JIS | S | shift_jis-unix |
Laten 1 | 1 | iso-8859-1-unix |
UUE
や UUU
の次の「:
」は、行末のコードを意味する。
行末のコードとしては、次のものがよく現れる。
emacsでの表記 | モードライン | 制御コード(16進数) | 説明 | Controlキー | C言語表記 |
-unix | :, (Unix) | 0a | nl (new line) | Control+j | \n |
-mac | (Mac), / | 0d | cr (carriage return) | Control+m | \r |
-dos | (DOS), \ | 0d 0a (2文字) | cr nl | Control+m Control+j | \r\n |
注意1: The Unix Super Text の表 12-2 は、古い。
注意2: dos は、Windows (の前進の MS-DOS Microsoft Disk Operating
System, CP/Mで使われていたもの)の意味。
◆set-buffer-file-coding-system
Emacs は、日本語を含めて様々な言語を扱うことができる。
日本語を扱う時には、次のような文字コードを使うことができる。
- utf-8-unix
- euc-jp-unix
- iso-2022-jp-unix (JIS)
- shift_jis-unix
- shift_jis-dos (Windows でよく使われる)
ファイルに保存する時の文字コードを変更するには、次の機能を使う。
(M-x (Esc x)の後、補完機能が使える)
M-x set-buffer-file-coding-system
coding-system として、utf-8-unix, euc-jp-unix, iso-2022-jp-unix, shift_jis-unix,
shift_jis-dos などを指定する(タブ・キーによる補完機能が使える)。
Coding system for saving file (default nil): euc-jp-unix
coding-systemを変えた後、他のファイルに保存したい時には、
write-file (C-x C-w)
が便利。
Write file: ~/新しいファイル名
◆insert-file
Emacs にはファイルを挿入する機能
insert-file (C-x i)
がある。
■実習
実習時間中には、以下の課題をできるだけ多く行いなさい。全部を行う必要は
ない。
本日の実習では、Windows で行うもの、Linux で行うもの、 MacOSX で行うも
のが混在している。どの OS を使うのかを注意しなさい。Unix と記述されてい
るものは、MacOS、または、Linux を使いなさい。
レポートの作成は、実習を行った後に MacOSX で行ってもよい。
★練習問題(1301) Webブラウザによる手引きの表示
Web ブラウザで手引きを表示しなさい。
情報科学類コンピューティング環境>
左のメニューの「マニュアル」>
教育用計算機システム使用の手引き
>
教育用計算機システム使用の手引き2015年度版
★練習問題(1302) 学類iMac: OSの選択:Windows
学類iMac で、Windows を選択して実行してみなさい。
★練習問題(1303) 学類Windows 8.1: Windows機へのサインインとサインアウト
学類Windows 8.1 に
サインインとサインアウトを行いなさい。
手引き 5.1項 参照。
★練習問題(1304) 学類Windows 8.1: スタートティップとスタート画面
手引き 5.1.2項 参照。
スタートティップを使ってスタート画面を表示しなさい。それを使って、次の
ようなプログラムを実行しなさい。
- Firefox (Mozilla Firefox)
- Thunderbird (Mozilla Thunderbird)
- ペイント
- Tera Term
- その他
「スタート画面」で「インストールされている全てのアプリケーションの一覧」
を表示しなさい。
手引き 5.1.2項 参照。
スタートティップを右クリックして、コンテキスト・メニューを表示しなさい。
これを利用して、次のような操作を実行するか、そのような操作が可能である
ことを確認しなさい。
- 「エクプローラー」の実行
- 「コマンドプロンプト」の実行
- ファイル名を指定して実行
- サインアウト
- シャットダウン
- 再起動
★練習問題(1306) 学類Windows 8.1: 「エクスプローラー」を開く
「エクスプローラー」は、MacOSX の Finder と同様に、ファイルやディレクト
リをブラウザするためのプログラムである。これを、次のような方法で明示的
に実行しなさい。
-
スタートティップのコンテキスト・メニューを使う。
- デスクトップに表示されているディレクトリ(フォルダ)をクリックし、
右クリックで「コンテキスト・メニュー」を表示し、
その中から「開く」を選択する。
- デスクトップに表示されている「ゴミ箱」をクリックし、
右クリックで「コンテキスト・メニュー」を表示し、
その中から「開く」を選択する。
- 「Windowsキー(コマンドキー、
)」+「e」キーを押す。
- ファイル名を指定して実行
で「explorer」と打ち込む。
★練習問題(1307) 学類Windows 8.1: 「PC(コンピュータ)」を開く
次の何れかの方法で、「PC(コンピュータ)」を開きなさい。
-
「エクスプローラー」を使う。
- 「エクスプローラー」を開く。
- 次にウィンドウの左側に表示されているメニューで「PC」を選ぶ。
-
スタート画面の
「全てのアプリケーション」から
「PC」か「コンピュータ」を選ぶ。
- その他
★練習問題(1308) 学類Windows 8.1: H:ドライブ
「PC(コンピュータ)」
を開いたら、その中の「ネットワークの場所」にある「H: ドライブ」を開きな
さい。そこにどのようなファイルとディレクトリがあるか調べなさい。
★練習問題(1309) 学類Windows 8.1: コマンドプロンプト
コマンドプロンプトを実行しなさい。
手引き 5.8.1節 参照。
次のコマンドを使ってみなさい。(「\」は、「(「\」や「¥」と表示され
る)」。)
- dir
- dir/w
- dir \
- dir h:\
- cd
- c:
- h:
- date
- time
- hostname
- ipconfig
- type file
- echo hello
- help
help more | more
- set
- set | more
- mkdir
- rmdir
- start h:\
- start .
- explorer
- その他 手引き 5.8.1節 参照
コマンドは大文字で打っても小文字で打っても同じように動作することを確認
しなさい。more コマンドは、lv と同じようなページャであり、スペース・キー
で 1 ページ進み、q で終了する。
★練習問題(1310) 学類Windows 8.1: コマンドプロンプト(2)
「コマンドプロンプト」では、Unix のシェルと同様に、
標準入出力の切り替え(redirection リダイレクション)
が行なえることを確認しなさい。
dir > files.txt
type files.txt
★練習問題(1311) 学類Windows 8.1: コマンドプロンプト(3)
「コマンドプロンプト」では、
Unix
bashのファイル名補完機能
と同様に、
タブによるファイル名の補完が行われることを確かめなさい。また、ファイル
名を何も打っていない状態でタブを打つと、ディレクトリの内容が次々と切り
替わる。このことを確かめなさい。
★練習問題(1312) 学類Windows 8.1: タスクマネージャ
手引き 5.5.7項 参照。
Control+Alt+Delete キーを使って、タスクマネジャを実行しなさい。「アプリ
ケーション」や「プロセス」のタブを調べなさい。
「プロセス」のタブでは、CPU 時間の順番やメモリ使用量の順番に並べ替えな
さい。
強制終了しても問題がなさそうな「アプリケーション」や「プロセス」を、強
制終了してみなさい。
★練習問題(1313) 学類Windows 8.1: ファイル名を指定して実行
「ファイル名を指定して実行」のウィンドウを表示して、
そこにコマンド名を打ち込み、プログラムを実行しなさい。
このウィンドウで、次のようなプログラムを実行してみなさい。
- explorer
- cmd
- mspaint
- コマンドプロンプトで実行
できるコマンド(注意: 全ては実行できない)
- その他
★練習問題(1314) 学類Windows 8.1: Tera Term による遠隔ログイン
Tera Term を用いて遠隔ログインをしなさい。
- Tera Term を実行する。
「スタートメニュー」を表示し、
「すべてのプログラム→Tera Term→Tera Term」と選択する。
- 実行したら「新しい接続」というウインドウが表示される。
「ホスト」に遠隔ログインししたいコンピュータの名前を打ち込む。たとえば、
「
www.coins.tsukuba.ac.jp
」と打ち込む。「サービス」としては、
SSH、「TCPポート#」としては、22を選択する。最後に「OK」ボタンを押す。
(クリックで拡大)
-
最初にあるホストに接続した時には、次のような警告が出る。ホストの公開鍵
の指紋(fingerprint)を確認する。
- violet-nw{a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k},pentas-comp{a,b,c,d,e,f},viola01 - viola06
- abelia01- abelia50,borage01 - borage50,crocus01 - crocus40,dahlia01 - dahlia30
(注意: これらは、電源が入っていないか、Windows が動作している時にはssh
で接続できない。)
確認できれば、「このホストをknown hosts リストに追加する」のチェックボッ
クスにチェックを入れる。最後に、「接続」ボタンを押す。
(クリックで拡大)
- 次に「SSH認証」のウインドウが表示される。
「ユーザ名」にユーザ名を打つ。coins iMac では「チャレンジレスポンス認証
を使う(キーボードインタラクティブ)」を選ぶ。他のホストでは、「プレイ
ンテキストを使う」をチェックして「パスフレーズ」にパスワードを打つ必要
がある場合もある。あるいは、公開鍵と秘密鍵の組みを用意して、「RSA/DSA鍵
を使う」を選ぶ方法も使える。
dn
- 次のウインドウでは、パスワードを打ち、「OK」ボタンを押す。
- ログインに成功した後には、「設定」メニューの「端末」で、次のような
項目を必要や好みに応じて調整する。
- 端末サイズを 80 x 40 程度に大きくする。
- 「=ウインドウサイズ」にチェックを入れる。
- 漢字(受信)や漢字(送信)を、
遠隔ログインしているホストに合わせる。coins iMac やサーバでは、UTF-8 にする。
- 必要なら、設定を保存する。
★練習問題(1315) 学類Windows 8.1: 遠隔ログイン後のコマンド
Tera Term、PuTTY、ssh 等に学類内の別のコンピュータに遠隔ログインしなさ
い。次のコマンドを実行して、遠隔ログインを行っていない時(ローカルでの
実行結果)と比較しなさい。
- ps, ps ux, ps aux
- top (終了はq)
- hostname
- who、who am i
- w
- finger
- uname -a
- arch
- uptime
- last
- open ~
- firefox
- cd, pwd, ls (別のディレクトリに移動するとどうなるか)
★練習問題(1316) 学類Windows 8.1: Windows でのテキスト・ファイルの作成
Windows で、次のような方法でテキスト・ファイルを作成しなさい。
★練習問題(1317) Unix: nkfコマンド (network kanji finter)
nkf
は、Unix (iMac, Linux)で動作する漢字コードを
変換するためのプログラムである( 学類Windows 8.1 では動作しない)。
The Unix Super Text 16.1節 参照。
手引き 2.12.2項 参照。
man nkf参照。
Unix 側(MacOSX, Linux)で nkf を用いて、テキスト・ファイルの漢字コードを
変換してみなさい。
nkf は与えられたテキスト・ファイル(または標準入力)の漢字コードを自動的
に判定し、漢字コードの変換を行い、標準出力へ出力する。次の例は、
file.txt
の漢字コードを UTF-8 に変換して別のファイル
file-utf8.txt
に保存している。
$ nkf -w file.txt > file-utf8.txt
よく使うオプション
- -j
- 出力を JIS に (標準)
- -e
- 出力を EUC-JP に
- -s
- 出力を Shift_JIS に
- -w
- 出力を UTF-8 に
- --guess
- 文字コードの推定を行い、(変換後のデータではなく)推定結果を表示する。
次の例は、テキストファイルfile.txt
の漢字コードを UTF-8 に変換し
ようとしているが、この方法は
うまくいかない( 重要なファイルで試してみて
はいけない)。
$ nkf -w file.txt > file.txt
その理由は、標準出力の切り替え> を使った瞬間にファイルの内
容が消されるからである。漢字コードを変換したい時には、次のように一度、
別の一時ファイル(temporary file)に保存する。
$ ls -l file.txt
(モードの確認)
$ ls tmpfile
ls: tmpfile: No such file or directory
$ nkf -w file.txt > tmpfile
$ mv tmpfile file.txt
$ chmod モード file.txt
ファイルのモードは保存されないので、必要なら ls -l で調べて、後で
chmod で戻しなさい。
★練習問題(1318) 学類Windows 8.1+Unix: テキスト・ファイルの漢字コードの確認
- Windows 側で H: ドライブの下に漢字を含むテキストファイルを作成しな
さい。
- Windows で、PuTTY 、または、Tera Term を実行してUnix に遠隔ログイ
ンをしなさい。
- 遠隔ログインした端末の中で、1.のファイルを、Emacs で開き、
Emacs モードライン
で漢字コードを確認しなさい。
- 遠隔ログインした端末の中で、1.のファイルをに
対して次のように nkf コマンドを実行しなさい。
$ nkf --guess file.txt
なお、Emacs や nkf を用いても、正しく漢字コードを判定できないこともある。
★練習問題(1319) 学類Windows 8.1+Unix: テキスト・ファイルの漢字コードの変換
- Windows 側で H: ドライブの下に漢字を含むテキストファイルを作成しな
さい。
- Windows で、PuTTY 、または、Tera Term を実行してUnix に遠隔ログイ
ンをしなさい。
- 遠隔ログインした端末の中で、1.のファイルを、cat コマンドで画面に表
示しなさい。
- 3. で 文字化けしたら、nkf コマンド、lv コマンドを使って文字コード
を変換して表示しなさい。
$ nkf -w file.txt
$ lv file.txt
★練習問題(1320) 学類Windows 8.1: シャットダウンと再起動
Windows が動いている状態で、シャットダウン、または、再起動を行いなさい。
手引き 5.1.3項 参照。
★練習問題(1321) 学類iMac: OSの選択:Linux
学類iMac で、Linux を選択して実行してみなさい。
★練習問題(1322) 学類Linux: ログイン、ログアウト、再起動、シャットダウン
学類iMac Linux で、次の操作を行ったり、行うことが可能なことを確認
しなさい。
- ログインしなさい。
- ログインの画面で、ユーザ名を打つ。
- 続くウインドウでパスワードを打つ。
- ログアウトしなさい。
- 「システム」メニューから「ログアウト」を選択して、ログアウトしなさい。
- シャットダウン、あるいは、再起動しなさい。
- ログインしている状態で、「システム」メニューから「シャットダウン」
や「再起動」を選択する。
- ログイン前にユーザ名やパスワードをを打つ状態で、画面の右下にある
「電源ボタン」の形のボタンを押し、「再起動」や「シャットダウン」を選択
する。
★練習問題(1323) 学類Linux: アプリケーションの実行
学類Linux にログインすると、一番上に「アプリケーション」を含むメ
ニュー・バーが現れる。それを利用して、次のようなアプリケーションを実行
しなさい。
- 文字端末
-
- 「アプリケーション」 メニューの「システムツール」項目で
「GNOME端末」を選ぶ。
- Firefox
-
- 文字端末の中で「firefox」というコマンドを実行する。
-
一番上のメニューバーで、「Firefo ウェブ・ブラウザ」 のアイコンをクリックする。
- Emacs
-
- 文字端末の中で「emacs (またはemacs -nw)」というコマンドを実行する。
- 「アプリケーション」 メニューの「アクセサリ」項目で
「Emacs テキスト・エディター」を選ぶ。
★練習問題(1324) 学類Linux: sshコマンドによる遠隔ログイン
GNOME端末の中で、ssh コマンドを実行し、
学類内のコンピュータに
遠隔ログインしなさい。
遠隔ログインするコンピュータとしては、
練習問題(1314)
を参考にしなさい。
実行するコマンドとしては、
練習問題(1315)
を参考にしなさい。
★練習問題(1325) Unix: Emacs M-x set-buffer-file-coding-system
Emacs を使って、ファイルの文字コードを変更することができる。
このことを確認しなさい。
Emacs M-x set-buffer-file-coding-system
参照。
★練習問題(1326) Unix: lv コマンドによる文字コード変換
lv コマンド
は、ページャであるが、nkf の代わりに文字コード変換のプログラ
ムとして利用することもできる。このことを確認しなさい。
$ lv -Oej file.txt > file-euc.txt
$ lv -Oj file.txt > file-jis.txt
$ lv -Os file.txt > file-shift_jis.txt
$ lv -Ou8 file.txt > file-utf8.txt
★練習問題(1327) Windows PuTTY による iMac への遠隔ログイン
PuTTY は、Windows よく使われる SSH のクライアントである。
Tera Termと同様に
PuTTY を用いて遠隔ログインして利用しなさい。
- 学類Windows 8.1 で
次の場所にある PuTTY(日本語版) を実行する。
C:\Program Files (x86)\putty\puttyjp.exe
- PuTTYを実行すると、次のような「PuTTY設定」のウインドウが
現れる。左側の「カテゴリ」から「セッション」を選びなさい(実行直後には、
最初からそうなっている。)。
(クリックで拡大)
- セッションでは、「ホスト名」に遠隔ログインししたいコンピュータの名
前を打ち込む。たとえば、「
www.coins.tsukuba.ac.jp
」と
打ち込む。
その他に遠隔ログインするコンピュータとしては、
練習問題(1314)
を参考にしなさい。
- 次に、左側の「カテゴリ」から「ウインドウ」の下の「変換」を選ぶ。
「文字コードの設定:」で、接続先の文字コードを選ぶ。
接続先が coins の iMac やサーバならば、「UTF-8」を選ぶ。
(クリックで拡大)
- 「セッション」に戻り、「開く」ボタンを押す。
- 最初にあるホストに接続した時には、次のような警告が出る。
この時、
練習問題(1314)
に示したように、接続先の公開鍵の fingerprint を確認してから
「はい」か「いいいえ」を押す。
(クリックで拡大)
-
login as:
に対してログイン名を打つ。
-
Password:
に対してパスワードを打つ。
- ログイン後、
練習問題(1315)
と同じようなコマンドを実行しなさい。
★練習問題(1328) 学類PC: 再起動・電源オン直後の起動するOSの選択
3C206 室にある
学類PC (3C205のiMacではない)で OS を選択するメニューを表示し、必
要なOSを起動しなさい。
まず、次のいずれかの操作をしなさい。
- Windows が動作している時には、Windows を再起動する。
- Linux が動作している時には、Linux を再起動する。
- 電源が切れている時には、電源を入れる。
- 学類PC で、最初に起動した時に、次のような表示が出る。
GNU GRUB version 0.97 (582K lower / 3490744K upper memory)
+-------------------------------------------------------------------+
| CentOS 6.5 |
| Windows 8.1 |
| |
| |
| |
+-------------------------------------------------------------------+
Use the ↑ and ↓ keys to select which entry is highlighted.
Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
commands before booting, 'a' to modify the kernel arguments
before booting, or 'c' for a command-line.
The highlighted entry will be booted automatically in 9 seconds.
The highlighted entry will be booted automatically in 8 seconds.
The highlighted entry will be booted automatically in 7 seconds.
...
この表示が出ている間に、何かキー(↓など)を押す。
-
必要なOSを矢印キー「
↑
」「↓
」で選んで、リターンキーを打
つ。
★練習問題(1329) 学類Linux: GNOME端末、文字コードの変更
学類Linuxでは、標準の文字コードが UTF-8 になっている。
これを別のもの、たとえば、「日本語 EUC」にしてみなさい。
- 「端末(T)」メニューから「文字コードの設定」を選ぶ。
- 「日本語 (EUC-JP)」を選ぶ。
「日本語 (EUC-JP)」等必要に文字コードがメニューに現れない時には、「端末
(T)」メニューから「文字コードの設定→追加と削除」で追加するとよい。
文字コードを変更したら、次のようにして効果を確かめなさい。
$ echo $LANG
$ date
$ locale
$ LANG=ja_JP.eucJP
$ locale
$ date
$
変更した文字コードを元に戻しなさい。
■課題13 WindowsとLinux、Emacs モードライン、set-buffer-file-coding-system
以下の問題の回答をテキスト・ファイルに記述し、レポート提出ページから提出しなさい。
(1)
学類Windows 8.1 で「コマンドプロンプト」を実行し、その中で次のよう
なコマンドを実行し、テキスト・ファイルを作成しなさい。
hostname > hostname-ipaddr1.text
ipconfig >> hostname-ipaddr1.text
dir hostname-ipaddr1.text
(ファイルの大きさの確認)
type hostname-ipaddr1.text
(ファイルの内容の確認)
作成したファイルを、Unix 側(MacOSX iTerm、Tera Term、または、PuTTY)で次
のように打ち、文字化けしないで表示されることを確認しなさい。
date
ls -l hostname-ipaddr1.text
(ファイルの大きさの確認)
nkf -w hostname-ipaddr1.text
(ファイルの内容の確認)
最後の Unix 側の画面の表示の様子を、シェルのプロンプトも含めて提出しな
さい。nkf の代わりに lv コマンドをつかってもよい。端末の文字コードによっ
ては、nkf コマンドに与えるオプションを変更しなさい。たとえば、
UTF-8 の場合には、nkf -w としなさい。
(2) 学類Linux で「GNOME端末」を実行しなさい。そこで次のようなコマ
ンドを実行しなさい。
hostname > hostname-ipaddr2.text
ifconfig -a >> hostname-ipaddr2.text
date >> hostname-ipaddr2.text
ls -l hostname-ipaddr2.text
(ファイルの大きさの確認)
cat hostname-ipaddr2.text
(ファイルの内容の確認)
このテキスト・ファイルを、レポートに含めなさい。
Emacs insert-file
を使って、ファイルを挿入すると良い。
(3) 「共通科目「情報(実習)」の手引き 2015年度」の次の部分を読みなさい。
- 第6章 文書の作成と編集(Word 2010 の使い方)
そして次の点について、次の項目について簡単に説明しなさい。
(4) [加点] 次のことを行いなさい。
- Unix 側で、普通の方法で漢字とASCII文字含む3-5行のテキスト・ファイ
ルを作成する。
- 作成したファイルの漢字コードと行末のコードを調べる。
- そのファイルの漢字コードを Shift-JIS に、行末コードを Windows のも
の(CR+LN, 16 進数で 0d 0a、^M ^J、\r\n)に変換し、別の名前で保存する。
- 変更後のファイルを、Windows 側でメモ帳、または、ワードパットで開き、
きちんと表示されることを確認する。
レポートには、どのような方法で漢字コードを確認したか、どのような方法で
漢字コードと行末コードを変換したかを含めなさい。また、変換前と変換後の
ファイルについて、ls -l, nkf --guess, od -xc, hexdump -c コマンドの結果
を示し、きちんと変換されていることを示しなさい。
(5) [加点] 次のことを全て行いなさい。
- 学類Windows 8.1 で Thunderbird を設定し、coins のメールの読み書きを
できるようにする。
- 学類Linux で Thunderbird を設定し、coins のメールの読み書きを
できるようにする。
- 学類PC (dahlia01 - dahlia30) で、Windows を動かす。
- 学類PC (dahlia01 - dahlia30) で、Linux を動かす。
- 設定した Thunderbird (Windows, Linuxの両方) で、自分宛にメールを送
る。
レポートには、最後のメールのヘッダを含めることで、これらのことを全て行っ
たことが分かるようにしなさい。次のヘッダの内容を含め、説明するとよい。
Last updated: 2015/06/01 13:57:17
Yasushi Shinjo / <yas@cs.tsukuba.ac.jp>