2011年05月02日
情報科学類 コンピュータリテラシ
筑波大学 システム情報工学研究科
コンピュータサイエンス専攻, 電子・情報工学系
新城 靖
<yas@is.tsukuba.ac.jp>
このページは、次の URL にあります。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/coins/literacy-2011/2011-05-02/email-hints.html
あるいは、次のページから手繰っていくこともできます。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/
http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~yas/
Re:
は、「〜に関して」という意味の単語で、英和辞書にも載っている。英語の
手紙、特にビジネスの分野では、日常的によく使われる。返事をする時に使
われるので、reply の略だと思っている人も多い。
電子メールでも普通の手紙でも、最初にメールを送る時には、
Re:がないSubject: で出し、それについて返事を出す時には、
元のサブジェクトの前に Re: を付けた形の Subject:を使う。
一般的な習慣では、返事に対する返事の場合でも、Re: の数は
増えない。
ヘッダには、次のような項目 ( フィールド(field) ) が含まている。
From:
To:
Cc:
To: には、本来の宛先を書き、Cc: にはつい
でに連絡したい宛先を書くために書く。電子メールを送る時に、
Cc: に自分の電子メール・アドレスを書けば、自分が送った
電子メールを保存することができる。Cc は、Carbon Copy に由来する。
Subject:
Date:
Message-Id:
Reply-To:
From: に書かれているア
ドレスが使われる、Reply-To: がある場合には、それが優先される。
In-Reply-To:
Message_Id: やFrom: 、Date: から作られる。
Received:
name: value
1行に収まらない時には、2行目以降の行の先頭
にタブや空白が置かれる。たとえば、次のような形式になる。
Subject: Long long long long long
long long long very long subject
Cc: とよく似たものにBcc: と Fcc: がある。
Bcc:
は、blind carbon copy という意味で、そこに電子メールのアドレスを書くと
To: やCc: と同じように電子メールが送られるが、
Bcc: は、電子メールを送るプログラムによって
削られてしまうので、最終的なメールには残らない。
Bcc: は、コピーを送ったことをTo: や
Cc: に知られたくない時や自分用の控えのために使われる。
Fcc:
は、file carbon copy という意味で、そこには電子メールのアドレスではな
く、ファイル名を書く。メール・リーダは、メールの内容をそのファイル
に保存し、配送プログラムに渡す前にFcc: を削除する。
Bcc: はほとんどのメール・リーダで使えるが、
Fcc: はメール・リーダによっては使えない。
電子メールのアドレスが、From: や To: やCc: に現われ
る時には、次のような形で現われることもある。
From: shiro@is.tsukuba.ac.jp (Shiro Yagi)
ここで、括弧の中には、ユーザの本名を英語やローマ字で書いたものが現われ
る。この部分は、人間が読むためのもので、電子メールを配送するプログラ
ムは使わない。ユーザの本名は、次のような形式で付加されることもある。
From: Shiro Yagi <shiro@is.tsukuba.ac.jp>
この場合、電子メール・アドレスは、必ず <> で括る。
電子メールを出す時には、To: やCc: に
「,」で区切って複数のアドレスを書く
こともでる。
To: shiro@is.tsukuba.ac.jp, kuro@is.tsukuba.ac.jp
もし、1行に入り切らない時には、次のように複数行に分けて書く。
To: shiro@is.tsukuba.ac.jp, kuro@is.tsukuba.ac.jp,
aka@is.tsukuba.ac.jp, momo@is.tsukuba.ac.jp,
midori@is.tsukuba.ac.jp
2行目以降は、行の先頭にタブや空白を置く。
ヘッダ部分は、漢字を使うことにはいくつか問題がある。まず、
From:、To:、Cc:などの電子メールのアドレスを書くべき
所には、JISコードで直接漢字を入れることはできない。
MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)という形式を使って符号化して漢字を
含める機能を持っているメール・リーダもある。