オフィス・ツール

					2006年06月20日
コンピュータリテラシ

                                       筑波大学 電子・情報工学系
                                       コンピュータサイエンス専攻
                                       新城 靖
                                       <yas@is.tsukuba.ac.jp>

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http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~yas/

■連絡事項

■補足

レポート(紙の提出物)の注意点。

■オフィス・ツール

オフィスでよくつかうアプリケーションの集合。
情報学類コンピューティング環境
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/ce/
オフィスツール使用の手引き
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/ce/index.php?%A5%AA%A5%D5%A5%A3%A5%B9%A5%C4%A1%BC%A5%EB%BB%C8%CD%D1%A4%CE%BC%EA%B0%FA%A4%AD

■ワードプロセッサ

本質的なこと

◆Microsoft Word

ワードプロセッサの一種。 アウトライン・プロセッサと、簡単なドローツールを含む。 強力な「スタイル」の機能がある。

◆文書の構造

画像をコピー&ペーストで挿入できる。あるいは、「挿入」メニューの「図」 の「ファイルから」を選ぶ。MacOSX では、PICT 形式を使うときれいな図が挿 入できる。

書式() も、このような単位で変更できるが、 直接変更することはよくない。 スタイルを使うべきである。

あまり、表示方法には時間をかけない方がよい。 時間をかけるならば、文書の内容の添削にかけるべきである。

◆スタイル

主なものは、2種類ある。 HTML CSS, LaTeX を真似して、スタイルを定義して使うとよい。 見出しは、「目次」に現れる。

◆テキストボックス、または、レイアウト枠

図を挿入する時には、単に挿入すると、「(大きな)文字」として扱われる。 位置をページに固定するには、「テキストボックス」、または、「レイアウト 枠」を作り、その中にキャプション(説明)と共に入れる。

テキストボックス(またはレイアウト枠)には、「アンカ(いかり)」がある。 テキスト上のどのパラグラフかに属する。テキストボックスは、基準になるパ ラグラフと同じページに含めるようにする。

「Word」メニューの「環境設定」を選ぶと、Microsoft Word の動作を変更する ためのウインドウが開かれる。そこで、「表示」タブの中の「表示」グループ で、「アンカー記号」にチェックを入れると、テキストボックスのアンカーが 表示されるようになる。

テキストボックスを選び、「書式」メニューの「テキストボックス」を選ぶと、 テキストボックスの書式を設定するウインドウが表示される。

「レイアウト」タブの「折り返しの種類と配置」では、「四角」を選ぶ。 「レイアウト」タブの「詳細」では、「横の配置」や「縦の配置」の基準を、 「ページ」や「余白」にする。

「サイズ」タブの高さや幅で、大きさを調整する。図は大きく作って縮めた方 がきれいに印刷される。

「テキストボックス」中には、3行の改行を入れる。 真ん中の行に、図を貼る。 図の場合、下に、キャプションを入れる。 表の場合、上に、キャプションを入れる。

Microsoft Word をドローツールとして使う時には、図は別ファイルに作って保 存しておき、テキスト・ボックスに挿入するとよい。

◆操作パレット

「表示」メニューから「操作パレット」を選ぶ。スタイルの設定、その他で有 用である。

◆クロスリファレンス

LaTeX のラベル定義(\label{})と参照(\ref{})と同様に、章、節、項の番号、 図番号、参考文献の番号などを参照することができる。

参照先が見つからないと「エラー! 参照元が見つかりません。」と表示される。

バグがあり、「第0章」と表示されることがある。

◆アウトライン・プロセッサ

文書を木構造で作成していくためのプログラム。

Microsoft Word の場合、「表示」メニューから「アウトライン」を選ぶと、ア ウトライン・プロセッサとして働く。

■Excel

表計算(スプレッドシート)。 主な使い方。

◆考え方

セル(cell)
1つの升目
  • 横に切ったもの
    縦に切ったもの
  • セルの座標は、A1, B2 のように、アルファベットと数字で表す。アルファベッ トは、列、数字は行を表す。「A1:A10」と書くと、A1,A2,A3,...,A9,A10 の10 個のセルを意味する。

    ◆式

    セルに、「=」から始まる文字列を打ち込むと、式として評価される。

    例:「=10+20」と打つと、画面には、「30」と表示される。

    セルの式を編集するには、「数式バー」を表示させるとよい。「表示」メニュー の「数式バー」にチェックを入れる。

    式としては、次のようなものが記述できる。

    ◆書式

    セルの表示方法は、変更できる。日付の表示方法、小数点以下の桁数が調整で きる。

    ◆データの操作

    ◆グラフ

    グラフにしたいデータを含むセルをドラッグして選択し、「グラフウィザード」 を実行する。以後、対話的にパラメタを設定する。

    ◆CSV形式(Comma Separated Values)

    異なる表計算プログラムでデータを交換するためのテキスト形式の1つ。 Excel には、CSV形式のデータを読み込んだり、データをCSV形式で出力する機 能がある。

    CSV形式は、テキストなので、漢字コードの問題がなければ、テキスト・エディ タで表示したり修正したりできる。

    ■OmniGraffle

    ドローツール。 「磁石」として、図形と図形をつなぐ線に特徴がある。

    Microsoft Word に図を張るには、PICT 形式で一度ファイルに出力した方がよ い。

    ■PowerPoint

    プレゼンテーション(発表)のためのプログラム。

    「スライド」を作っていく。1分1枚。

    ツール自体の使い方は、それほど難しくはない。難しいのは、発表の組み立て 方である。

    情報学類では、プレゼンテーションを重視しているが、「コンピュータ・リテ ラシ」では、扱わない。発表の組み立てを指導することは、大人数で難しいの で。

    プレゼンテーションを訓練する機会

    PowerPoint を、ドローツールやアウトライン・プロセッサとして使っている人 もいる。

    ■実習

    実習時間中には、 以下の課題をできるだけ多く行いなさい。全部を行う必要はない。

    ★練習問題(158) ヘルプの表示

    オフィス・ツールを実行しなさい。そのヘルプ機能を利用してみなさい。

    ★練習問題(159) オフィスツールの手引き

    オフィスツール使用の手引きを表示しなさい。
    1. 情報学類コンピューティング環境の Web ページを開く http://www.coins.tsukuba.ac.jp/ce/
    2. 左側のメニューにある 「オフィスツール使用の手引き」 のリンクをたどる (http://www.coins.tsukuba.ac.jp/ce/index.php?%A5%AA%A5%D5%A5%A3%A5%B9%A5%C4%A1%BC%A5%EB%BB%C8%CD%D1%A4%CE%BC%EA%B0%FA%A4%AD)

    ◆課題18 ワードプロセッサ

    締め切りは、2006年6月23日金曜日とする。 完成した Microsoft Word の文書を印刷して、提出しなさい。

    (1) スタイルを活用した Microsoft Word の文書を作成しなさい。 元の文書としては、次のいずれかを使いなさい。

    次のようなスタイルを定義するか、最初から定義されているスタイルの書式を 変更して利用しなさい。 最終的な結果は、Web ページ、または、LaTeX と似せて作りなさい。完全に同 じでなくてもよい。

    また、文書には、図をはりなさい。図は、テキストボッ クス、または、レイアウト枠を用いて、ページ、または、余白に固定しなさい。 図は、ページの上に、図はページの下に来るように固定することが一般的であ る。図には、キャプションを含めなさい。

    実習時間中に、TAに、スタイルを使っていることを見せて確認してさせなさ い。

    (2) Excel で、グラフを作成しなさい。作成したグラフを、Microsoft Word の 文書に図として含めなさい(加点)。


    Last updated: 2006/06/20 03:28:55
    Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>