ワードプロセッサ

					2011年06月07日
情報科学類 コンピュータリテラシ

                                       筑波大学 システム情報工学研究科 
                                       コンピュータサイエンス専攻, 電子・情報工学系
                                       新城 靖
                                       <yas@is.tsukuba.ac.jp>

このページは、次の URL にあります。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/coins/literacy-2011/2011-06-07
あるいは、次のページから手繰っていくこともできます。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/
http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~yas/

■連絡事項

■補足

◆coins Webmail(SquirrelMail) のFrom

coins Webmail (SquirrelMail) で From: に名前を入れること。学籍番号のメールでは、分か りにくい。メールは、全世界に送ることもあるので、英語(ASCII)で記述する。

SquirrelMailの練習問題参照

◆コマンドがあるディレクトリの探し方

全学計算機の Linux では、一見、ifconfig コマンドが存在しないように見える。
$ ssh icho.u.tsukuba.ac.jp [←]
Last login: Fri Jun  3 16:01:40 2011 from sharon.hlla.is.tsukuba.ac.jp
[ログイン名@unix01 ~]$ ifconfig[←]
-bash: ifconfig: command not found
[ログイン名@unix01 ~]$ []
実際には、/sbin/ifconfig として存在している。このような時にコマ ンドのある場所(フルパス)を探すには、whereis コマンドが使えることがある。
[ログイン名@unix01 ~]$ whereis ifconfig[←]
ifconfig: /sbin/ifconfig /usr/share/man/man8/ifconfig.8.gz
[ログイン名@unix01 ~]$ []
見つけた後は、フルパスで打つ。
[ログイン名@unix01 ~]$ /sbin/ifconfig[←]
あるいは、環境変数 PATH に加える。
[ログイン名@unix01 ~]$ PATH=$PATH:/sbin[←]
[ログイン名@unix01 ~]$ ifconfig[←]
ログアウトしても残したい時には、~/.bashrc 等に PATH の設定を加える。

◆LaTeXの文書の構造

単に、Web ページと見栄えが似ているものを作るものではない。文書の構造を 理解すること。
HTML と LaTeX で文書の構造を表し方
HTML LaTeX
<TITLE> \title
<body> \begin{document}
<H1> \section
<H2> \subsection
<H3> \subsubsection
<P> 空行
<A name=""> \label
<A href=""> \ref
<UL><LI> \begin{itemize} \item
<OL><LI> \begin{enumerate} \item
<DL> \begin{description}
<IMG> \includegraphics
<TABLE> \begin{tabular}
<ADDRESS> \author
見栄えは、スタイルシート(HTML)やスタイルファイル(LaTeX) で制御する。

元の HTML で、文書の構造がしっかりできていなかった人は、LaTeX の課題や ワードプロセッサの課題では、作り直しなさい。元の HTML のよくない状態を 反映させる必要はない。

■オフィス・ツール

オフィスでよくつかうアプリケーションの集合。 ドキュメント
筑波大学全学計算機システムホーム・ページ
http://www.u.tsukuba.ac.jp/
情報処理実習用手引き
http://www.u.tsukuba.ac.jp/tebiki/tebiki.pdf。 上のホーム・ページから、左側のメニューの「共通科目情報処理」グループの中から「情報処理手引き」を選ぶ。
第6章 文書の作成と編集(Word2007の使い方)参照。

■ワードプロセッサ

本質的なこと

◆Microsoft Word

ワードプロセッサの一種。 アウトライン・プロセッサと、簡単なドローツールを含む。 「スタイル」の機能がある。

◆文書の構造

画像をコピー&ペーストで挿入できる。あるいは、「挿入」メニューの「図」 の「ファイルから」を選ぶ。

書式(format) も、このような単位で変更できるが、直接変更することはよくな い。スタイルを使うべきである。

あまり、表示方法には時間をかけない方がよい。時間をかけるならば、文書の 内容の添削にかけるべきである。

◆文書のレイアウトとセクション

(英文の場合には)「文字数と行数」タブで、「標準の文字数を使う」を選ぶ。 「書式」メニューで「文書のレイアウト」ウインドウを開き設定する。

◆スタイル

主なものは、2種類ある。 HTML CSS, LaTeX を真似して、スタイルを定義して使うとよい。 見出しは、「目次」に現れる。

スタイル利用の効果

◆フォント

ある文字集合に対して、統一的なデザインを施した字形の集合。 The Unix Super Text 第49章 フォント 参照

フォントには、名前がついている。よく使われるフォントには、次の ようなものがある。

分類
Proportional (プロポーショナル)
横幅が文字によって違う。Times, ヒラギノ明朝、ヒラギノ角ゴシック, Osaka, MS P明朝、MS Pゴシックなど。
Fixed-width (等幅、とうはば、mono-spaced、固定幅)
横幅が文字によって同じ。Courier、Monaco、Osaka等幅、MS明朝、MSゴシックなど
Serif (セリフ)
線の端に飾りのひげがある。Times
Sans serif (サンセリフ)
線の端に飾りのひげがない。Helveticaなど。
明朝
漢字の場合、横が細く、縦が太い。
ゴシック
サンセリフ同様に、幅が同じ。
Regular/Bold/Italic/Bold Italic
標準/太字/斜体/太字で斜体
重さ(weight)
文字の太さ。数が大きいほど太い。
ポイント
フォントの大きさを表す単位。文書では、9-12ポイントが多い。
ビットマップ
文字のデータをビットマップで持つ。
アウトライン、ベクトル、スケーラブル、
輪郭線を座標データや数式で持つ。拡大しても、ギザギザが出ない。 TrueType (Microsoft + Apple), Adobe PostScript フォント (Type 1), Adobe CID (Character Identifier)。
レポート、論文などよく使われるフォント

◆テキストボックス

図を挿入する時には、単に挿入すると、「(大きな)文字」として扱われる。 位置をページに固定するには、「テキストボックス」を作り、その中にキャプ ション(説明)と共に入れる。

テキストボックスには、「アンカ(いかり)」がある。テキスト上のどのパラ グラフかに属する。テキストボックスは、基準になるパラグラフと同じページ に含めるようにする。

テキストの流し込みとは、図の横にもテキストが来るようにする。これを実現 するには、テキストボックの書式設定のウインドウで、「レイアウト」タブの 「折り返しの種類と配置」では、「四角」を選ぶ。

図は、ページの上に浮かせることが一般的である。これを実現するには、「レ イアウト」タブの「詳細」では、「横の配置」や「縦の配置」の基準を、「余 白」にして、位置をドラッグして合わせる。

「サイズ」タブの高さや幅で、大きさを調整する。図は大きく作って縮めた方 がきれいに印刷される。

「テキストボックス」中には、3行の改行を入れる。 真ん中の行に、図を貼る。 図の場合、下に、キャプションを入れる。 表の場合、上に、キャプションを入れる。

Microsoft Word をドローツールとして使う時には、図は別ファイルに作って保 存しておき、テキスト・ボックスに挿入するとよい。

◆参照/クロスリファレンス

LaTeX のラベル定義(\label{})と参照(\ref{})と同様に、章、節、項の番号、 図番号、参考文献の番号などを参照することができる。

参照元を作成することを Microsoft Word では、「クロスリファレンス」を挿入すると考える。

参照先として、章、節、項を指定するには、「番号付きの項目」や「見出し」 のスタイルを設定する。図表の場合は、「図番号の挿入」を使う。

参照先が見つからないと「 エラー! 参照元が見つかりません。 」と表示される。

参照機能にバグがあり、「第0章」と表示されることがある。

◆パレット、ツールバー

スタイルの設定を簡単に行うために、次のような仕組みが利用できる。 これらは、「表示」メニューから表示・非表示を切り替えられる。必要な時に 必要なものだけを表示した方が、操作が楽になる。

◆描画機能

Microsoft Word には簡単な描画機能もあるが、使いにくい。まだ、 PowerPoint を使った方がよい。どうしても使う場合には、1つの図を1つのファ イルで作成してコピー&ペーストで挿入する。

◆アウトライン・プロセッサ

文書を木構造で作成していくためのプログラム。

Microsoft Word の場合、「表示」メニューから「アウトライン」を選ぶと、ア ウトライン・プロセッサとして働く。

◆Emacs outline-mode

Emacs にもアウトライン・プロセッサの機能がある。 The Unix Super Text 19章 Emacsの活用/19.3.2 その他のメジャーモード 参照参照。

■PowerPoint

プレゼンテーション(発表)のためのプログラム。

「スライド」を作っていく。1分1枚。

ツール自体の使い方は、それほど難しくはない。難しいのは、発表の組み立て 方である。

情報科学類では、プレゼンテーションを重視しているが、「コンピュータリテ ラシ」では、扱わない。発表の組み立てを指導することは、大人数で難しいの で。

プレゼンテーションを訓練する機会

PowerPoint を、ドローツールやアウトライン・プロセッサとして使っている人 もいる。

■実習

実習時間中には、 以下の課題をできるだけ多く行いなさい。全部を行う必要はない。

★練習問題(1501) HTMLファイルのプレーン・テキスト化:w3m

w3mは、 iTerm 等の文字端末の中で動作する Web ブラウザである。 w3m を使うと、HTML ファイルをタグを含まないテキスト(プローン・テキスト)に 変換することができる。この機能を確認しなさい。

$ w3m -s index.html > index.txt [←]
                                         w3m の -s オプション (SHIFT_JIS)
このように、w3m に -s オプションを付けると、 文字コードとして Shift_JIS が使われる。他にも、-e (EUC) や -j (JIS) オプションがある。

★練習問題(1502) HTMLファイルのプレーン・テキスト化:Firefox

Firefox には、HTML で記述されたファイル(やWeb ページ)を保存する機能がある。 この時、元の HTML ではなく、テキストで保存することができる。この機能を 確認しなさい。

★練習問題(1503) 文字コードの確認と変換:Emacs

Emacs で保存したテキスト・ファイルの漢字コードを調べなさい。 必要ならば、 set-buffer-file-coding-system (練習課題 EmacsのM-x set-buffer-file-coding-system ) で漢字コードを変換し、ワードプロセッサで読み込みなさい。

★練習問題(1504) 文字コードの確認と変換:nkf

nkf (network kanji finter) は、漢字コードを変換するコマンドである。 nkf コマンドに --guess オプションを付けると、 文字コードの推定を行い、(返還後のデータではなく)推定結果を表示する。 この機能を用いて、文字コードの判定を行いなさい。
$ nkf --guess file.html [←]
$ nkf --guess file.txt [←]
必要ならば、文字コードを変換しなさい。次の例は、「-s」オプション を用いて、Shift_JIS へ変換している。
$ nkf -s file.txt >  file-sjis.txt [←]
-s」オプションの他に、 -e (EUC)、-j (JIS)、-w (UTF-8) オプションもある。

★練習問題(1505) 標準出力の切替えと元のファイルへの書き戻し

標準入出力の切り替え(redirection リダイレクション) を使う時には、入力ファイルと出力ファイルを別のものにする。 次の例は、テキストファイルfile.txtの漢字コードを Shift_JIS に変 換しようとしているが、この方法は うまくいかない (重要なファイルで試してみてはいけない)。
$ nkf -s file.txt > file.txt [←]
その理由は、標準出力の切り替え> を使った瞬間にファイルの内 容が消されるからである。漢字コードを変換したい時には、次のように一度、 別の一時ファイル(temporary file)に保存する。
$ ls tmpfile [←]
ls: tmpfile: No such file or directory
              (ファイルが存在しないことを確認)
$ nkf -s file.txt > tmpfile [←]
$ mv tmpfile file.txt [←]
$ []
なお、この方法ではファイルのモードは保存されない。必要なら ls -l で調べ て、後でchmod で戻す必要がある。

★練習問題(1506) 文字コードの変換:lvコマンド

lv コマンド は、長いファイルを1ページづつ読むためのプログラム(ページャ)であるが、 ファイルの文字コードを画面(端末)の文字コードへ変換しながら表示する機能 がある。画面の代わり、標準出力をファイルを切り替えることで、文字コード 変換プログラムとしても利用できる。このことを確認しなさい。
$ lv -Os < file.txt > file-sjis.txt [←]
$ lv -Oe < file.txt > file-euc.txt [←]
$ lv -Oj < file.txt > file-jis.txt [←]

★練習問題(1507) TeXファイルのプレーン・テキスト化(detexコマンド)

detex コマンドで TeX (LaTeX) ファイルから 「\」で始まる TeX の命令を削 除しなさい。
$ detex file.tex > file.text [←]
$ detex file.tex | nkf -s > file.text [←]

★練習問題(1508) Microsoft Officeの起動時のエラー

coins の環境では、Microsoft Officeに含まれるプログラム (Microsoft Word, Excel, PowerPoind等) を実行すると、次のようなエラー・メッセージが表示されることがある。

「Officeデータベースに問題があります」という警告 (クリックで拡大)

図? 「Officeデータベースに問題があります」という警告

このメッセージに従っても、残念ながら問題は解決されない。 このようなメッセージが表示された場合には、「OK」ボタンを押し、 利用しなさい。

もしこれが煩わしいならば、次のコマンドを実行することで、警告が出ないよ うにすることができる。ただし、いくつかの初期設定が失われることになる。 失われてもよいならば、以下のプログラムを実行しなさい。

$ coins-msoffice-reset-config [←]
実行したら、yes/no の問い合わせがなされる。それに yes と答えると、設定 がリセットされる。その後、ログアウトしてログインし直しなさい。

このプログラムを実行すると、次のファイルが作られる。

このファイルは、Microsoft Office 以外のプログラムが参照するので、他のプ ログラムの動作が変わることがある。pbcopy, pbpaste コマンドの動作が変わ ることが知られている。

★練習問題(1509) Microsoft Officeセットアップアシスタント

Microsoft Officeに含まれるプログラム(Microsoft Word, Excel, PowerPoind 等) を最初に実行した時に、次のように「セットアップアシスタント」が実行 されることがある。

住所、ユーザー情報の設定 (クリックで拡大)

図? Microsoft Officeセットアップアシスタント

★練習問題(1510) Microsoft Wordの実行と終了

Microsoft Word を実行しなさい。

★練習問題(1511) Microsoft Word: ヘルプ

Microsoft Word を実行しなさい。そいて、一番上のメニューバーにある「ヘル プ」メニューから「Word ヘルプ」項目を選択しなさい。

「オフライン」は、ネットワークに接続されていなくても利用できる。

右上のテキストボックスにキーワードを打ち込み、リターン・キーを押すと 検索することができる。 一番上の「トピック」ボタンを押すと、「目次|検索」のサイドメニューの表 示・非表示を切り替えることができる。

目次や検索を使って、次の項目を確認しなさい。

ヘルプを終了しなさい。

★練習問題(1512) 手引き

「情報処理実習用手引き」に含まれている Microsoft Word の章を表示しなさい。
筑波大学全学計算機システムホーム・ページ
http://www.u.tsukuba.ac.jp/
情報処理実習用手引き
http://www.u.tsukuba.ac.jp/tebiki/tebiki.pdf。 上のホーム・ページから、左側のメニューの「共通科目情報処理」グループの中から「情報処理手引き」を選ぶ。
第6章 文書の作成と編集(Word2007の使い方)参照。

★練習問題(1513) Shift JISテキスト・ファイルの作成

Microsoft Word で読み込むためのテキストファイルを作成しなさい。次の方法 が考えられる。 漢字を含むテキストの場合、文字コードとしては、Shift JIS を使うとよい。 Shift JIS に変換する方法としては、次のような方法がある。

★練習問題(1514) テキスト・ファイルの読み込み

文字コードが Shift JIS のテキスト・ファイルを、ワードプロセッサに読み込 み、ワードプロセッサの文書として保存しなさい。
  1. Microsoft Word を実行する
  2. 一番上のメニューバーにある「ファイル」メニューから「開く」を 選ぶ。
  3. ファイルを開くウィンドウで、場所(ディレクトリ)を選ぶ。
  4. 選択対象として「全ての読み込み可能なファイル」を選ぶ。
  5. 「開く」ボタンを押す。
  6. 「ファイル変換」のウィンドウが表示されたら、 文字コードとて「Mac OS(既定値)」や、 その他の「Japanese (Mac OS)」等、適切なものを選ぶ。
  7. 「OK」ボタンを押す。
読み込んだテキスト・ファイルを、次のようにして保存しなさい。
  1. 一番上の「ファイル」メニューの「別名で保存」を選ぶ。
  2. 「場所」として、ディレクトリを選ぶ。 「名前」の右の「▼」や「▲」を押 すと、ディレクトリを選択する表示が変化する。
  3. 「フォーマット」として、「Word 97-2004 文書(.doc)」か、「Word 文書 (.docx)」を選ぶ。
  4. 「拡張子を追加する」というチェックボックスにチェックを入れる。 「名前」の所に表示されるファイル名の拡張子が付いている。
  5. 「名前:」のものを、分かりやすいものを入れる。
  6. 最後に、「OK」ボタンを押す。

★練習問題(1515) コピー&ペーストによるテキストの取り込み

Web ブラウザやプレビュー等でテキストが選択できる場合、それをワードプロ セッサに取り込むことができる。これを確認しなさい。
  1. Firefox 等の Web ブラウザで、必要なテキストを選択し、 「編集」メニューで「コピー」を選ぶ。
  2. Microsoft Word を実行する。
  3. 実行すると、自動的に空の文書ファイルが表示される。表示されない時には、 一番上のメニューバーにある「ファイル」メニューから 「新規作成」を選ぶ。
  4. 一番上の「編集」メニューの「形式を選択してペースト」を選ぶ。
  5. 「ペーストする形式」として「テキスト」を選び、「OK」を押す。
  6. 一番上の「ファイル」メニューの「別名で保存」を選ぶ。
  7. 「場所」として、ディレクトリを選ぶ。 「名前」の右の「▼」や「▲」を押 すと、ディレクトリを選択する表示が変化する。
  8. 「フォーマット」として、「Word 97-2004 文書(.doc)」か、「Word 文書 (.docx)」を選ぶ。
「形式を選択してペースト」ではなく「ペースト」を選ぶと、書式まで含めて コピーされることがあり、今日の課題へ回答するには問題がある。今日の課題 では、ペーストする時には、必ず「形式を選択してペースト」を選び、ペース トする形式として「テキスト」を選びなさい。

★練習問題(1516) 編集機能

次の操作を行いなさい。

★練習問題(1517) テキスト・ファイルに対するスタイルを用いた整形

読み込んだテキスト・ファイルに対して、スタイルを用いて整形しなさい。
  1. 「ファイル」メニューの「ページ設定」で紙の大きさや向きを指定する。
  2. 「書式」メニューの「文書のレイアウト」を選び、「文字数と行数」、 「余白」を調整する。この時、「選択範囲」は、「文書全体」になっているこ とを確認する。 最後に「OK」ボタンを押す。
  3. テキスト全体を選択(「編集」メニューで「全てを選択」)し、全体を「標準」 や「本文」にする。
  4. 表題、見出し、箇条書きなど、「標準」以外のスタイルを設定したいテキ ストを、マウスで選択する。
  5. 「書式」メニューから「スタイル」を選ぶ。
  6. 「一覧:」では「現在使われているスタイル」ではなく、 「全てのスタイル」を選ぶ。
  7. 次のようなものから適切に選ぶ。
3. の手順を行わないと、「書式なし」となってしまい、スタイルの調整がやり にくくなる。

★練習問題(1518) 書式パレット

書式パレットを表示・非表示を切り替えなさい。 書式パレットの次の機能を利用してみなさい。

★練習問題(1519) ツールバー/書式設定

書式設定のためのツールバーの表示・非表示を切り替えなさい。 書式設定ツールバーの次の機能を利用してみなさい。

★練習問題(1520) ヘッダとフッタ

ヘッダ、または、フッタを作成し、ページ番号を挿入しなさい。
  1. 「表示」メニューで「ヘッダとフッタ」にチェックを入れる。
  2. 必要な場所に、カーソルを移動させる。
  3. 「挿入」メニューから「ページ番号」を選ぶ。

★練習問題(1521) 環境設定

環境設定で、Microsoft Word の動作を自分の好みに変更することができる。 次のような変更を行うことを勧める。 次の操作を行い、これらの表示しなさい。
  1. 「Word」メニューの「環境設定」を選ぶ。 するとと、Microsoft Word の動作を変更する ためのウインドウが開かれる。
  2. 「作成および構成」のグループにある「表示」ボタンを押す。
  3. 「表示」グループにある「アンカー記号」にチェックを入れる。
  4. 「編集記号」のグループにある「段落」にチェックを入れる。

★練習問題(1522) テキストボックスと図

テキストボックスを使って、図を挿入しなさい。
  1. 「挿入」メニューから「テキストボックス→横書き」を選ぶ。
  2. 挿入したい場所でドラッグして、位置と大きさを決める。
  3. 図の中に3行、空行を入れる。
  4. 上の行に、「挿入」メニューから「図→ファイルから...」を選ぶ。
  5. 下の行に、キャプション(次の練習問題参照)を入れる。
環境設定で、アンカー記号を表示しなさい。 アンカー記号を表示したら、ドラッグして、アンカーの位置を変えてみなさい。

次のようにして、テキスト・ボックスの書式を変更しなさい。

  1. 目的のテキスト・ボックスにマウスのカーソルを移動させる。 すると、 テキスト・ボックスの外縁まで来た時に カーソルの形状が「十字の矢印(←↑↓→)」になる。
  2. シングルクリックでテキストボックスを選択する。
  3. 「書式」メニューの「テキストボックス」を選ぶ。 すると、テキストボックスの書式を設定するウインドウが表示される。
書式としては、次のように設定してみなさい。

テキストボックスの2行目に、図を挿入しなさい。

★練習問題(1523) 図のキャプション

図にキャプションをつけなさい。
  1. マウスのカーソルをクリックなどで、(テキストボックスの中の図の下な ど)目的の位置(テキスト・ボックスの3行目)に移動させる。マウス・カーソル 形状は、「縦棒(|)」にする。
  2. 「挿入」メニューから「図表番号」を選ぶ。
  3. 「ラベル名」から適当なものを選ぶ。図の場合、「図」を選ぶ。 (新しく「ラベル名」ボタンで作成することもできる。)
  4. 必要なら、「番号付け」を変更する。
  5. 「OK」ボタンを押す
  6. 図の番号に続いて、説明(キャプション)のテキストを打ち込む。

★練習問題(1524) 参照(クロスリファレンス)の挿入

Microsoft Word では、次のようなものを参照することができる。 この機能を利用してみなさい。この機能を利用する前に、番号付きの見出し (章、節、項)や図のキャプションを先に設定しなさい。
  1. 参照(元)を挿入したい部分にカーソルを移動させる。
  2. 「挿入」メニューから「クロスリファレンス」を選ぶ。
  3. 「挿入」ボタンを押す。
  4. 「閉じる」ボタンを押す。

★練習問題(1525) 2段組み

セクション単位で、段組を変更することができる。 よく使われるのは、次のようなものである。 このような形式にするには、セクションを作成して、各セクションの段組み数 を変更すればよい。このことを試してみなさい。
  1. セクションの区切りにしたい所にカーソルを移動させる。
  2. 「挿入」メニューから「セクション区切り(現在の位置から新しいセクション)」を選ぶ。
  3. 後半のセクションの部分にカーソルを移動させる。
  4. 「書式」メニューら「段組」を選ぶ。
  5. 種類として「2段」を選ぶ。
  6. 適用するメッセージ(範囲の間違い?)として「このセクション」や 「これ以降」を選ぶ。
  7. 「OK」ボタンを押す。

★練習問題(1526) MacOSX テキストエディット

MacOSX に付属のテキストエディタ「テキストエディット.app(TextEdit.app)」 を使ってみなさい。

「テキストエディット.app」は、プログラムは、「アプリケーション」の中に ある。アプリケーションは、Finder で Shift+Command+A と打つか、「移動」 メニューから「アプリケーション」を選ぶ。次のように端末からコマンドを打っ てもよい。

% open /Applications/TextEdit.app [←]

最初に実行した時には、ファイルの形式が RTF (Rich Text Format) になって いるかもしれない。RTF は、ワードプロセッサ間で文書を交換する時に用いる 形式である。レポートの提出で求められている「プレーンテキスト(plain text、単純に文字コードだけが並んでいるもの。タグやフォーマットの記述が 含まれていない。)」ではない。

テキストエディットが標準で扱う形式が RTF になっていた場合、次のようにして、プレーンテキストを標準にする。

  1. 「テキストエディット」メニューから「環境設定」を選ぶ。
  2. 「新規書類」タブを開く。

Emacs で保存したファイルを「テキストエディット.app」で開くとどうなるか 調べなさい。逆に、「テキストエディット.app」で保存したファイルをEmacs で開くとどうなるか調べなさい。

どの文字コードなら「テキストエディット.app」で開けるかしらべなさい。ま た、改行コードがどうなっているかを調べなさい。

★練習問題(1527) MacOSX テキストエディットで扱えるエンコーディング

「テキストエディット.app」は、様々な文字コード(エンコーディング)のテキ スト・ファイルを読み書きできるが、標準ではメニューに現れていないことが ある。次の方法でメニューに現れるものを増やしなさい。 「テキストエディット.app」を使って、テキスト・ファイルの文字コードを変 換しなさい。「テキストエディット.app」は、ファイルを開く時に文字コード の自動判定の機能が弱い。その場合は、ファイルを開く時に明示的に選択する ことができる。この機能を使って、文字コードが EUC のファイルを開いてみな さい。
  1. 「ファイル」メニューから「開く」を選ぶ。
  2. ファイルを選択する。
  3. 「標準テキストのエンコーディング」を「自動」から「日本語(EUC)」に 変える。
  4. 「開く」ボタンを押す。
同様に、JIS コードのファイルを開いてみなさい。なお、Shift JIS について は、「自動」で対応できることが多い。

★練習問題(1528) ワードプロセッサ:テキストでの保存

ワードプロセッサで作成した文書を、テキスト形式で保存してみなさい。どの ようなテキストが生成されているかを観察しなさい。文字コードや改行コード がどうなっているか調べなさい。

★練習問題(1529) ワードプロセッサ:HTMLの生成

ワードプロセッサで作成した文書を、HTML 形式で保存してみなさい。どのよう な HTML が生成されているかを観察しなさい。Web ページ作成する時にワード プロセッサを利用することの利点と問題点について考えなさい。

★練習問題(1530) ワードプロセッサ:RTFの生成

ワードプロセッサで作成した文書を、RTF 形式(Rich Text Format)で保存し てみなさい。それを、lv コマンド、Emacs で観察しなさい。 もう一度、ワードプロセッサで開いてみなさい。何が保存され、何が失われる か観察しなさい。

★練習問題(1531) ワードプロセッサ:表

ワードプロセッサで表を作成してみなさい。 表の操作には、「罫線」メニュー、「罫線」ツールバー、コンテキストメ ニュー、操作パレットの「罫線と網かけ」が使える。

★練習問題(1532) ワードプロセッサ:数式

ワードプロセッサで数式を挿入してみなさい。
  1. 「挿入」メニューから「オブジェクト」を選ぶ
  2. 「Microsoft 数式」を選ぶ。すると、「数式エディタ」が実行される。
  3. 数式エディタで、数式を書く。
  4. 数式エディタを保存するか、「ファイル」メニューの「更新」を選ぶと、 ワードプロセッサ文書の中の数式が更新される。
一度作成した数式は、ダブルクリックするなどして編集できる。

LaTeX と、次の観点から比較しなさい。

★練習問題(1533) フォントの観察

どのようなフォントが利用可能か調べなさい。 フォントには、Regular、Bold、Italic などが含まれているものと含まれてい ないものがある。含まれていないものについても、ワードプロセッサでは利用 できる。その場合の印刷品質がどうなるか調べなさい。

★練習問題(1534) MacOSX テキストエディットによるMicrosoft Word文書の表示

「テキストエディット.app」により、Microsoft Word文書ファイルを開いて表 示してみなさい。また、RTF 形式で保存したファイルを開いて見なさい。何が 保存され、何が失われているか観察しなさい。

★練習問題(1535) Windows版Microsoft Wordとの比較

Windows で Microsoft Word を実行し、次のようなことを調べ、考察しなさい。

★練習問題(1536) OpenOffice

OpenOffice を利用してになさい。
$ open /Applications/OpenOffice.org.app  [←]
その機能を確認しなさい。使い勝手を評価しなさい。

★練習問題(1537) OmniGraffle (オムニグラフ)

OmniGraffle (オムニグラフ)を利用してになさい。
$ open "/Applications/OmniGraffle 5.app" [←]
図形の描画を行いなさい。描画した図形を、「ファイル」メニューから「書き 出し (Option+Command+E)」を選び、いくつかの方法で書き出しなさ い。書き出したファイルを、ワード・プロセッサや LaTeX 文書に挿入しなさい。

どの形式で書き出した方がよい品質を得られるか評価しなさい。 また、図をコピー&ペーストで挿入した時と品質を比較しなさい。 図の形式で、ベクトル形式のものとイメージになるものとを比較しなさ。

★練習問題(1538) Microsoft Word のアウトライン・プロセッサ機能

2レベル(章、節、HTMLでは、<H1>と<H2>) または、 3レベル(章、節、項、 HTMLでは、<H1>、<H2>、<H3> )の見出しを持つ文書を作成しなさい。 それをアウトライン・モードで表示しなさい。 次の機能を確認しなさい。 これらの機能の多くは、アウトライン用のツールバーを表示すると、 簡単に利用できるようになる。 そのツールバーを表示するには、「表示」メニューの「ツールバー」項目の中で 「アウトライン」のチェックを入れる。

★練習問題(1539) Emacsのoutline-mode

Emacs の outline-mode を利用してみなさい。 The Unix Super Text 19章 Emacsの活用/19.3.2 その他のメジャーモード 参照参照。

準備として、次のようなテキストを用意しなさい。

ファイルを C-x C-f 等で開き、M-x outline-mode と打ち、アウトライン・モー ドにしなさい。そして、次のキー操作の機能を確認しなさい。
キー 機能
C-c C-t hide-body
C-c C-a show-all
C-c C-d hide-subtree
C-c C-s show-subtree
C-c C-p outline-previous-visible-heading
C-c C-n outline-next-visible-heading
M-x describe-bindings で、他にどのようなキー操作が可能か調べなさい。

ファイルとしては、次のものを利用してもよい。

★練習問題(1540) PowerPointのドローツールとしての利用

PowerPoint で図を作成しなさい。それを、ワードプロセッサに挿入しなさい。

★練習問題(1541) PowerPointのアウトライン・プロセッサとして利用

PowerPoint を、アウトライン・プロセッサとして利用しなさい。

■課題15 ワードプロセッサ

(1) と (3) [加点] の結果を、TA に提示し、確認番号を受け取りなさい。レポー トには、受け取った確認番号を記入しなさい。 締め切り日に確認番号を受け取ってから提出してもよい。

(1) スタイルを活用した Microsoft Word、または、OpenOffice の文書を作成 しなさい。元の文書としては、次のいずれかを利用しなさい。

次のような文書の構造に関連したテキストに対して,新たに自分で定義したス タイルや最初から定義されているスタイル(変更してもよい)を適応しなさい。 最終的な結果は、Web ページ、または、LaTeX と似せて作りなさい。完全に同 じでなくてもよい。2段組(ダブルカラム)でなくてもよい。フォントや文字の大 きさが違っていてもよい。行間やインデントが違っていてもよい。図は、別の ものでもよい。

文書には、図を含めなさい。図は、テキストボックス を用いて、余白に固定しなさい。図は、ページの上に、表はページの下に来る ように固定することが一般的である。図には、図表番号とキャプションを付け なさい。

文書に、章、節、項、図等への参照を1つ以上含めなさい。

(2) 「情報処理実習用手引き」の9章を読みなさい。 そして次の点について、次の項目について簡単に説明しなさい。

(3) [加点] Microsoft Word のアウトライン・プロセッサ機能、および、 Emacs の outline-mode で章、節、項等から構成される木構造を記述しなさい。 前者を TA に示し、確認番号を受け取りなさい。後者のファイルを、レポート に含めなさい。

(4) [加点] 以下のドローツールのうち、2つ以上で図を作成しなさい。

ワード・プロセッサに図として取込み、品質を評価しなさい。レポートには、 利用したドローツール、および、ワード・プロセッサに取り込んだ方法、ベク トル形式かどうか、および、それをどのようにして調査したのかを記入しなさ い。


Last updated: 2011/06/03 18:42:49
Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>