2014年04月15日
情報科学類 コンピュータリテラシ
筑波大学 システム情報系 情報工学域
新城 靖
<yas@cs.tsukuba.ac.jp>
このページは、次の URL にあります。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/coins/literacy-2014/2014-04-15
あるいは、次のページから手繰っていくこともできます。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~yas/
http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~yas/
- 次回 4月18日金曜日 は、
実習室 3C205 に集合。
- 手引きの指定された場所を読んでくる。
- 宿題を提出する。
- 3つの実習室 3C205, 3C113, 3C206 がある。
- 学生証は、Felica 規格のICカード。入室の時に学生証を入り口のカード
リーダへかざす。数字は打たなくてよい。退室の時は不要。
- 学生証は、財布などに入れたままでもよい。他の Felica 規格のカード
(Suica, Pasmo, Waon等) と干渉するすることがある。その時は学生証だけを取
り出してかざす。
手引き 1.2 参照, The Unix Super Text 5章 参照。
- 自分のデータを使いやすく配置する
- (悪いことをしたら)追跡可能にする。
悪いことをする時には、身元を隠すことがおおい。ログインすることで、
それを抑止する。
coinsでは、ログインの時にログイン名とパスワードを打ち込む。coins のログ
イン名は、「s+学籍番号下7桁」。パスワードは、最大8文字。
- 実質的に長いものを使う。
- 紙に書かない。覚えるか、適切なパスワード管理プログラムを使う。
長くするだけで、安全性が指数関数的に高くなる。
1ビット長くすると、破る時間が2倍になる。
(「長さを2倍にすると破る時間が2倍になる」は、誤り)。

図? 指数関数

図? 指数関数
1文字(大文字小文字数字記号)増やすと、総当たりで破るのに要する時間が、
50倍から100倍近くかかるようになる。
文字の種類をアルファベット小文字だけに限ると、1文字増やしても20倍く
らいにしかならない。
手引き 1.3 参照。
利用者認証(ユーザ認証、user authentication)とは、アクセスしてきた利用
者が確かに本人であることを確認すること。コンピュータでは、ユーザ名とパ
スワードがよく使われる。
筑波大学統一認証システムとは、
筑波大学内の
複数のコンピュータ・システム
のアカウントで、共通の「パスワード」を使えるようにしたもの。
重要なアカウント
- 筑波大学全学計算機システム
- Twins
- 情報科学類コンピューティング環境(coins)
- 無線ネットワーク(無線LAN)の利用
- 電子図書館
- e-learning (Manaba)
パスワードは、特別のページで変更する。すると、全部の提携しているシステ
ムで変更される。ただし、共通なのは、パスワードだけで、
ユーザ名は異なる
ことに注意しなさい。
例:
- 筑波大学全学計算機システム, coins
-
s
学籍番号下7桁
- Twins
- 学籍番号
- アクセスポイント(無線ネットワーク(無線LAN))
- 学生証のバーコードに記載された13桁のID
パスワードを忘れた時には、所定の場所に学生証を持って行き、再発行手続きを行う。
手引き 1.3 参照, The Unix Super Text 6.4節 passwd コマンド 参照。
- 自分の好きな文句の頭文字の途中に数字や記号を挟み込む。
- 大文字と小文字を変更する。
例
- 元の文句: 「
I like UNIX very much
」
- パスワードの例: 「
iL3U%vM!
」 (これを使わないように)
コンピュータを利用し終わったら「ログアウト」の操作を行う。
- 次の人がログインできるようにするため。
- 自分のデータが破壊されないようにするため。
ハイパーテキスト(hypertext)とは、内部に他のテキストへの「参照
(reference)」が埋め込まれているテキスト(文書、文字だけから構成される
データ)である。ハイパーテキストという仕組みを使えば、テキストのある部
分から、関連している情報を含んでいるテキストのある部分を引き出すことが
簡単になる。
ハイパーテキストを拡張し、テキスト・データだけでなく、音声や画像などの
データを扱えるようにしたものを、ハイパーメディア(hypermedia)という。
World Wide Web は、ハイパーメディアに基づいて
作られている情報提示のための仕組みである。

インターネット上の資源とハイパーメディア
WWW では、資源を指し示すために URL (Uniform Resource
Locator) という形式を使う。次に、URL の例を示す。
http://www.tsukuba.ac.jp/education/college.html
-
http
- HyperText Transfer Protocol。WWWのデータを保持しているプログラム
と、WWWを表示するプログラムの間でデータをやり取りするときの形式を定め
た約束。
-
www.tsukuba.ac.jp
- そのデータを持っているコンピュータの名前。
-
/education/college.html
- そのコンピュータの中での資源の名前(ファイルの名前)。
URL には、http: で始まるものの他に、https: で始まるものがある。
https で始まる場合、SSL という仕組みを使って通信路を暗号化されている
(The Unix Super Text 下巻86.2章 参照, The Unix Super Text 29章 参照)。
http で始まるものは、通信路は暗号化されていないので、
通信内容(URLの一部、キーボードで打ち込んだユーザ名やパスワード、
クレジットカード番号など)が盗まれることがある。
https を使っていても、通信相手が偽物の場合には、意味がない。次の
方法で通信相手が本物かどうかを確かめる。
- Web ブラウザが持っている通信相手を確認する機能。Web ブラウザは、通
信相手が確認できない場合には、警告を発する。警告が出なければ、OK。
- Web ブラウザに表示される URL を、自分の目で見て確認する。
Shibboleth (シボレス) とは、World Wide Web で利用者を認証する
(本物の利用者かどうかを確認する)ための仕組み。
coins では、学類内の Web アプリケーションで学類で設置したShibboleth を
使って認証する。(学類の他に、統一認証システムも Shibboleth を提供してい
る。)
- 情報科学類コンピューティング環境(coins/ce)の Web ページのうち、内
部情報のページ。
- この講義の出席ボタンと、レポート提出ページ。
Shibboleth を使う時には、次のような特殊なことが行われる。
- アクセスしたい Web ページのURL のコンピュータはの名前と、ユーザ名・
パスワードを打ち込む Web ページのURL のコンピュータの名前が異なる。
例。
- 表示しているWeb ページの自動的な切替え(転送、リダイレクション、
redirection) が行われる。

Webページ間のリダイレクション(転送、自動的な切替え)
coins の Web ページで、パスワードを求められた場合、パスワードを打つ前に
URL がhttps://idp.coins.tsukuba.ac.jp/
で始まっている
ことを目で確認すること。偽物(phishing)のWebページにパスワードを打っては
いけない。
World Wide Web のデータを表示するためのプログラム。
さまざまな種類がある。
- Firefox
- Safari
- Opera
- Google Chrome
- Internet Explore
- lynx, w3m
- Mozilla
- Netscape。The Unix Super Text 28.2節 参照。
- Mosaic
手引き 4.1節 参照。Netscape, Mozilla の後継。
MacOSX 以外にも、様々なオペレーティング・システムで動作する。
Firefox には、パスワード保存の機能がある。
ユーザ名とパスワードを打ち込んだ時に、それらを記憶するかどうか問い合わされることがある。
(クリックで拡大)
この時、coins の環境ではパスワードを記憶しないことを推奨する。どうして
も記憶したい時には、仕組みを理解し、「マスターパスワード」を設定し、暗
号化して記憶すること。
MacOSX に付属しているブラウザ。
iMac で Firefox がうまく動作しない時の対処方法が書かれているページを表示する時に使える。
キーチェーンアクセス(Keychain Access.app)に機密データを保存する。
パスワード等の機密情報を暗号化して保存するプログラム。
暗号化には、利用者が指定したパスワードを鍵として使う。
キーチェーンアクセスのパスワードとログインの時に打つパスワードを同じに
していると、自動的に機密データの暗号を解いてアプリケーションに渡す機能
がある。Safari はこの機能を使っている。
筑波大学統一認証システム
でパスワードを変更しても、キーチェーンアクセスのパスワー
ドは変更されない。
パスワードを変更した後には、キーチェーンアクセスのパスワードも会わせて
変更するか、キーチェーンアクセスのデータを削除して新たに作り直すと良い。
変更しなかった場合、Safari 等を使っていると、古いパスワード(変更前のパ
スワード)を求められることがある。
人間の意思をコンピュータに伝えるには、次のような方法がある。
- マウス(ポインティング・デバイス)のクリック、ダブルクリック、ドラッ
グなどの操作を使ってメニューやボタンを選ぶ。
- キーボードでいくつかの文字を打ち込む。最後にリターン・キー
(エンター・キー、
)を押すと、コ
ンピュータは反応す。
- キーボードで1文字だけ打つ。リターン・キーを押さなくても、コンピュー
タは応答す。
マウスを使う方法は、人間にとってわかりやすい。キーボードを使う方法
では、人間の意思を効率的にコンピュータに伝えることができる。ただし、
このためには、人間がキーボードの配列を覚える必要がある。
同じコンピュータでも、どのプログラムが動いているかによって、上のどの方
法が使えるかが変化する。また同じプログラムでも、局面に応じて上のどの方
法が有効が違うことがある。初期のコンピュータと比較して、最近のコンピュー
タは、マウスだけで操作できる部分が大きくなってきている。しかし、電子メー
ルを打ったり、文書を書いたりする局面では、キーボードを中心に使う方が、
マウスとキーボードの間での手の移動が少なくなるので、効率がよい。
次のような状態の時に、2の状態になる。
- MacOSX で、「端末」プログラムを実行した時。
- iTerm.app
- Terminal.app
- X Window xterm, kterm
- 手元のコンピュータでSSH 等の遠隔ログインのプログラムを実行して、遠
隔のコンピュータに接続してログインした時。(後述。The Unix Super Text 29.3 参照,
手引き 2.10,9.1.2,9.1.3 参照 )
- Windows で、「コマンドプロンプト」を実行した時。
(文字)端末は、1960年代のコンピュータの使い方を反映した言葉。
- 中央に高機能な1台の大型コンピュータ(メインフレーム)がある。
- 文字の表示とキーのデータの送信しかできない簡単な機器(端末)を多数、
大型コンピュータに接続する。
- 接続する時には、電話回線経由のこともあった。

図? メインフレームと端末

図? 端末とアプリケーション
- 利用者がキーボードを打つと、キーボードから打たれた文字のデータが回
線を通じてコンピュータに送られる。それをアプリケーションが読み込む。
- アプリケーションが文字のデータを出力すると、回線を通じて端末に送ら
れる。端末がそれを画面に表示する。
現在では、文字端末は、コンピュータとキーボードと文字表示で対話するため
の汎用のプログラムを意味する。
- 利用者がキーボードを打つと、まず端末プログラムが受け取る。端末プロ
グラムは、それを「端末の内部で動作している」アプリケーションに送る。
-
- アプリケーションが文字のデータを出力すると、端末プログラムが受け取
る。端末プログラムは、それを画面に表示する。

図? 端末プログラムとアプリケーション
- キーボードを見ないで打つ。
- 浮気しない。同じキーは同じ指で打つ。
他のキーといっしょに押すキー。単独で押しても何も起きない。
- Shift
- 大文字、記号の打ち込み
- Caps Lock
- 連続した大文字の打ち込み
- Num Lock
- (アルファベット部分での)数字の打ち込み
- Control, Alt, Option, Command(
), Meta (iMacにはない)
- 制御コードの打ち込み
注意事項
- Command キー (
) は、Apple 独自。Apple キーと
も言う。
- パスワードを打つ時には、キーを打っても画面には表示されない。
特にその時、Caps Lock, Num Lock が押されていないことに注意する。
キートップに書かれたものと、画面表示や
印刷結果が違うことがある。
The Unix Super Text 3.2 参照。
例1: 「~」キー。JIS配列では、「0」キーの右の右。かなの「へ」。
URL を打つ時に注意する。
キーボードからのデータを加工してアプリケーション・プログラムに
渡すプログラム。Input Method という考え方で呼ばれることもある。

図? キーボードとフロントエンドプロセッサ
オンオフできる。
使えるもの。
- 日本語用
- ことえり
- Google日本語入力
- ATOK
- かわせみ
- その他の言語用
- マウスのボタンを押さずにポインタを動かす。特定の場所に移動させる。
- クリック。マウスのボタンを押す。
- ダブルクリック。リズミカルに2回続けて押す。
- ドラッグ。マウスのボタンを押したまま動かす。
その他、キーボードのボタンを押しながらクリックという操作ができることも
ある。
iMac のマウスは、ボタンがないように見えるが、それに相当する
場所(左右)を押すと反応する。真ん中ボタンは、丸いもの。
コンピュータに仕事をさせるには、プログラムを
実行する。
MacOSX では、次のような種類のプログラムが実行できる。
- ウインドウを表示するもの。
- Finder (後述) で探し出して
ダブルクリックで実行。
- Dock (手引き 1.4.2項 参照。画面の下に表示されているもの)から
シングルクリックで実行。
- 端末のシェルから実行するもの。
主に文字を表示したり、キーボードのデータを受け取ったりする。
- コンピュータの電源を入れた時に実行開始して動き続けるもの。
表には現れない。
例外もある。
プログラムの「実行」と「起動」は、だいたい同じ意味。
実行したプログラムは、自動的に終了するものと自動的には終了しないものがある。
まれに、プログラムを強制終了させる必要が出てくる。
手引き 1.4.1項 参照。
MacOSX の Finder は、次のような役割を持つ。
- アプリケーション・プログラムを実行する。
- たくさんのウインドウを
開いている時、重なり具合を調整する。
- 操作対象のウインドウ(アクティブ・ウインドウ)を変更する(アクティブ化)。
- ファイルの名前や大きさ表示する。
シェルとは、オペレーティング・システムの構成要素の1つである。シェルは、
オペレーティング・システムの中心部分を貝殻のように包みむプログラムであ
る。シェルは、人間とコンピュータが対話(interaction)をする時に重要な
機能を果たす。

図? シェルの位置づけ
MacOSX では、Finder という名前のプログラムがシェルに相当する。
Unix (Linuxを含む) では、sh, csh, bash, tcsh, zsh などさまざまな種類の
シェルを使うことができるようになっている。X ウインドウを使っている状態
(マウスが使える状態)では、ウインドウ・マネジャと呼ばれるプログラムも、
シェルとしての働きがある。
Windows では、Explorer という名前のプログラムがシェルに相当する。
MacOSX で、「端末」のプログラムを実行すると、Unix のシェルが実行される。
coins での標準のシェルは、bash である。
bash が動いている時には、コンピュータの画面には、次のような表示がなされ
る(コンピュータ、ユーザによって異なる)。
crocus38:~ s1401234$
このような記号は、プロンプト(prompt)という。これは、シェルが人間に対し
て、コマンド(command、命令) の打込みをうながしている(prompt)ことを表す
印である。
この状態で、キーボードからコマンド名(命
令の名前)を打ち込み、最後にリターン・キー(Enter,
)を打つと、
bash がそれを受け取り、実行する。
以下の説明では、プロンプトが「$ 」であるものとする。
$
キーボードから「$ 」を打つ必要はない。(プロンプトの記号は、設
定で変更することもできる。)
bash を終了するには、プロンプトに対して、「exit
」と打つ。
$ exit
シェルを終了しても、端末プログラムが動いたままのことがある。
端末プログラムをもう利用しないなら、
端末プログラムも終了する。終了の方法は、プログラムによって異なる。
シェル(コマンド・モードの画面)を操作するには、次のような形式で文字を
打ち込み、最後にリターン(Enter,
)を打つ。
$ コマンド名 オプション1 オプション2 ... 引数1 引数2 ..
コマンド名に続く オプション(option)とは、コマンドの動きを少し変えるた
めの文字列(文字の並び)である。オプションは、一般には付けても付けなく
てもコマンドの働きとしては成り立つ。引数(ひきすう、argument,parameter)
は、コマンドの種類によっては、必ず必要となるものである。ただし、オプショ
ンと引数の区別は、必ずしも厳密ではなく、混同して使われることもある。
(例:必須のオプション)
コマンド名やオプションや引数は、空白で区切る。空白の有無で、まったく動
作が変る。
たとえば、次の行は、「whoという名前のコマンドを、オプションも引数も無
しで実行する」という意味する。
$ who
ファイル(file)は、コンピュータの中で「情報を保存する」ための仕組み。
ファイルは、ビット列を(バイト単位で)保存する。
記憶媒体
- ハードディスク
- フロッピ・ディスク、光磁気ディスク
- CD-ROM、DVD-ROM
- USBフラッシュメモリ、SDメモリ・カード
単純な記憶媒体の問題
- 普段よく扱う情報(たとえば電子メール1通)
を保存するためには大きすぎる
- 扱い方が記憶媒体ごとに違うとこまる
- 「名前」で情報を引き出すには人の目に頼るしかない
ファイルの大事な役目は、「情報に名前を付ける」という機能。
ディレクトリ(directory)は、ファイルに名前を付ける働きを持っている仕掛
けを提供するもの。フォルダ(folder)と呼ばれることもある。
ディレクトリは、ファイルの名前の一覧表として現れる。
ファイルの性質
- 名前がある。
- 内容がある。内容は、符号化された情報やプログラム。
- 属性がある。
- 所有者(誰のものか)
- 時刻(いつ作ったか)
- 保護(内容を読み出せる権限があるかどうか、内容を変更する権限があるかどうか)
次のコマンドを使えるようにする。
-
echo
-
ls
, ls -l
-
cat
, head
, tail
, lv
ファイルには、名前(ファイル名(file name))がついている。
ファイルを操作するには、ファイル名を指定する。
- 情報(ビット列)を保存する
- 情報(ビット列)を取り出す
- 機械語(ビット列)を実行する
Unix では、ファイル名として、「/
」 は特別な意味があり、ディレク
トリの区切りを意味する。普通のファイル名は、「/
」 以外の次のよ
うな文字を使うと安全である(問題が起きない)。
- 英語のアルファベット小文字と大文字(
A-Z
, a-z
)
- 数字(
0-9
)
- 「
-
」(マイナス)、「_
」(下線)、「.
」(ドット、点)
漢字をファイル名に使うことは、符号化の方法の違いで問題が生じる
ことがある。
Unixでは、ファイル名としてアルファベットの大文字と小文字の両方使え、か
つ、両者は区別される。普通は小文字を使う。Makefile や README のように、
特に注目して欲しいファイルの名前に大文字を使う。
MacOSX では、大文字小文字の違いは保存されるが、
区別されないことがある(区別されることもある)。
abc
という名前は、Abc
でもABC
でも操作できることがある。
MacOSX の Finder は、ディレクトリの名前を加工して表示する。
- 置き換え。例:
- 「Applications」 → 「アプリケーション」
- 「Library」 → 「ライブラリ」
- 「Documents」 → 「書類」
- 非表示。例:
ファイル名「~
」は、ホームディレクトリを表す特殊な名前。
シェルや Emacs で使える。ホームディレクトリとは、
個人個人のファイルを保存するための起点となるディレクトリ。
ls コマンドを実行すると、存在するファイルの一覧を表示する。
$ ls
Desktop Downloads Maildir
Documents Library Pictures
$
- テキスト・ファイル(text file)
- 文字データだけが含まれているファイル
-
- バイナリ・ファイル(binary file)
- その他、機械語、画像、音声
echoコマンドで、1行のテキストファイルを作成できる。
$ ls
Desktop Downloads Maildir
Documents Library Pictures
$ echo This is a pen. > file1
$ ls
Desktop Downloads Maildir file1
Documents Library Pictures
$ cat file1
This is a pen.
$
「>
」 は、シェルの入出力の切り替え(リダイレクショ
ン)の指定で、詳しくは後日。
cat コマンドを使うと、数行のテキスト・ファイルを作ることができる。
$ ls
Desktop Downloads Maildir file1
Documents Library Pictures
$ cat > file2
GNU is Not Unix!
Try Hurd.
$ ls
Desktop Downloads Maildir file1
Documents Library Pictures file2
$ cat file2
GNU is Not Unix!
Try Hurd.
$
は、キーボードからファイルの終わりの印(EOF, End of
File)を意味する。^D
(Control D)と表記することもある。この
例では、
が打たれるまでキーボードから打ち込まれた文字を
テキスト・ファイル file2 にコピーしている。
本格的にテキスト・ファイルを作成するには、Emacs などの
テキストエディタを使う。
指定したファイルの内容と全く同じ内容を持つファイルを作ること
ファイルのコピーの目的
- 既存のデータを変更して新しいデータを作る時
- 間違った操作をしてデータを破壊した時の用心
- ハードディスクが壊れたり間違って消してしまった時のバックアップのため
ファイルをコピーするには cp (copy) コマンドを使う。
$ ls
Desktop Downloads Maildir file1
Documents Library Pictures file2
$ cat file1
This is a pen.
$ cp file1 file3
$ ls
Desktop Downloads Maildir file1 file3
Documents Library Pictures file2
$ cat file3
This is a pen.
$
この例では、ファイル file1 が ファイル file3にコピーされる。コピー先の
ファイルfile3が存在しない時は新しくファイルfile3が作られる。
$ cat file3
This is a pen.
$ cat file2
GNU is Not Unix!
Try Hurd.
$ cp file2 file3
$ cat file3
GNU is Not Unix!
Try Hurd.
$
コピー先のファイルが既に存在していた場合、その内容は上書き(overwrite),うわがき)される。
(古い内容を消して新しい内容で埋める)。
ls コマンドに -l (long) オプションをつけると、ファイルの大きさや最後に
更新した日付が表示される。
$ ls
Desktop Downloads Maildir file1 file3
Documents Library Pictures file2
$ ls -l
total 9
drwxr-xr-x 2 yas prof 80 4 14 20:21 Desktop
drwxr-xr-x 2 yas prof 80 4 14 20:21 Documents
drwxr-xr-x 2 yas prof 80 4 14 20:21 Downloads
drwxr-xr-x 2 yas prof 80 4 14 20:21 Library
drwxr-xr-x 2 yas prof 80 4 14 20:21 Maildir
drwxr-xr-x 2 yas prof 80 4 14 20:21 Pictures
-rw-r--r-- 1 yas prof 15 4 14 20:22 file1
-rw-r--r-- 1 yas prof 27 4 14 20:23 file2
-rw-r--r-- 1 yas prof 27 4 14 20:26 file3
$
^ ^
| |
| 最後に更新した日時
ファイルの大きさ(バイト数)
ファイルに多くのデータ(文字)をいれれば、バイト数が多くなる。
手引き 3章 参照。
The Unix Super Text 15.1 12章 参照。
GNU Emacs (ぐにゅー いーまっくす)。
Free Software Foundation開発。
Richard Stallman 原作。
いくつかの種類がある。
- 端末(iTerm, xterm, kterm)の中で動く。
- 実行には、端末のシェルに emacs と打つ。
(そのままでは 以下の X Window System のものが動く時には、
emacs -nw と打つ。-nw は、no window の意味。)
- MacOSX でウインドウを開くもの。
-
実行(起動)には、Dock アイコンをシングルクリックでもよい。
シェルから open /Applications/Emacs.app でもよい。
- X Window System の元で動作する。
- 実行には、まず、X Window System (X11) を実行する。
さらに、X Window System に対応した Emacs を( -nw なしで)実行する。
The Unix Super Text 12章 参照,
手引き 3章 参照。
- C-
- Control キーを押しながら押す
- M-
- Meta キー押しながら押す
Meta キーがない時には、Esc キーを使う。
例えば、M-x と打ちたい時には、
例えば、まず、Escキーを打ち(離し)、その後、x キーを打つ。
(キーを2回に分けて打つ。)
ただし、説明の表記は、M- のままなので注意する。
Emacs を終了するには、C-x C-c
- Control キーを左手の小指で押す。
- x を押す
- c を押す
- Control キーを離す。
手引き 3.3.6項 参照。
どんなキーを打ったのかわからなくなった時、
困った時には、C-g を複数回連打する。
手引き 3.3.6項 参照。
undo (操作を元に戻す)という考え方がある。C-x u。
キーを打った時に、文字が入る場所をカーソルという。
カーソル移動には、矢印キー(←、→、↑、↓)も使えるが、
手がホームポジションから離れてしまうのでよくない。
Control キーを使う方法を使う。
The Unix Super Text 12.3.3項 参照,
手引き 表3.2 参照。
C-b backward-char
C-f forward-char
C-p previous-line
C-n next-line
The Unix Super Text 12.4.4項 参照,
手引き 3.3.5項 参照,
手引き 表3.3 参照。
カーソルの左側を削除する方法とカーソルの右側(カーソルのある場所)を
削除する方法がある。
C-d delete-char
DEL delete-backward-char
大量の削除には、カット&ペーストのカットだけを行うとよい。
The Unix Super Text 12.4.3項 参照, The Unix Super Text 12.4.5項 参照
手引き 3.2.7項 参照。
- マーク
-
C-SPC
または C-@
で設定する。
うまくいくと、ミニバッファに Mark set と表示される。
カーソルを動かしても移動しない。
次に新しいマークをセットするまで有効。
- ポイント(カーソルのある位置)
- カーソルを動かすと移動する。
- リージョン(領域)
- マークした場所とカーソルの間
リージョンに対する操作には、さまざまなものがある。
- カット (
C-w
)
- コピー (
M-w
または Esc w)
- 字下げ (
indent-region
)
- 字種変更 downcase-region, upcase-region, capitalize-region
- コメント comment-region
カットしたもの、または、コピーしたものをペーストするには、C-y
を
使う。
テキストの移動(カット&ペースト)の方法
-
C-SPC
、または、C-@
でマーク
- カーソル移動
-
C-w
でカット
- カーソル移動
-
C-y
でペースト
コピー&ペーストの方法
-
C-SPC
、または、C-@
でマーク
- カーソル移動
-
M-w
、または、Esc w
でコピー
- カーソル移動
-
C-y
でペースト
カット&ペーストのカットだけをやる。
-
C-SPC
、または、C-@
でマーク
- カーソル移動
-
C-w
でカット
The Unix Super Text 表12-6 参照,
手引き 3.2.4項 参照。
- C-x C-f ファイル名
- C-x C-s (保存)
C-x C-r は、読み込み専用でファイルを表示する。
実習時間中に以下の項目をできるだけたくさんやりなさい。
(全部はやらなくてもよい。)
実習時間中にTAになにか質問しなさい。
(本日の課題の回答に必要になる。)
ログイン後に、Dock がウインドウの下に現れることを確認しなさい。
手引き 1.4.2項 参照。
システム環境設定の実行と終了を
行いなさい。
マウスの設定 がまだの人は、設定しなさい。
Spotlight とは、MacOSX に付属の検索ツールである。標準で簡単に実行できる
ようにするために、キーボードで複数のキーを打つ(ショートカット・キー)
が設定されているが、コンピュータ・リテラシの授業ではこのキーの組み合わ
せが不都合なことが多い。
次の手順で、この設定を解除しなさい。
- 「システム環境設定」を実行する。
- 「Spotlight」のボタンを押す。
- 「検索結果」のタブを選ぶ。
- 一番下にある2つの「ショートカット」のチェックをはずす。
- 「システム環境設定を終了」を終了する。
前回の Firefox の練習問題を行いなさい。
この講義のホーム・ページにある「出席」のボタンを押しなさい。
(クリックで拡大)
このボタンを押すと、Shibboleth の仕組みで統一認証システムのログインのペー
ジが表示されることを確認しなさい。
(クリックで拡大)
URL が https://idp.coins.tsukuba.ac.jp/
で始まって
いることを目で確認しなさい。
(確認できない時には、ユーザ名とパスワードを打ち込んではならない。)
正しくユーザ名とパスワードを打ち込むと、学籍番号が表示される。このこと
を確認しなさい。表示されない場合には、新城に連絡しなさい。漢字の名前が
ある人は、自分の名前が漢字で表示されることを確認しなさい。
Firefoxの説明で述べたような
パスワード保存の機能が働くかを確認しなさい。
この機能が働いた場合、今日の時点ではパスワードを記憶しないことを推奨す
る。この機能を利用したい時には、暗号の仕組みと「マスターパスワード」の
意味を理解しなさい。
Shibboleth で利用者認証を行なう時に、リダイレクションにより表示されてい
るWebページが自動的に切り替えられることを確認しなさい。
Firefoxでは、実行した直後に一番最初に表示されるページを「ホームページ」と呼ぶ。
ホームページを自分が好きなページに変更しなさい。
手引き 4.1.7項 参照。
Firefox で、次の機能を利用してみなさい。
- ブックマーク機能
- キーボードによる操作(手引き 4.1.3 参照)
- タブ機能(手引き 4.1.4 参照)
- 履歴機能(「履歴」メニュー)
Dock から iTerm のアイコンをシングルクリックで実行しなさい。
ウインドウの中でシェルが実行されることを確認しなさい。
シェルのプロンプトがどうなっているか確かめなさい。
シェル
exit コマンドを使って、ウインドウの内部のシェルを終了しなさい。
$ exit
左上の「iTerm」 のメニューをクリックしなさい。メニューの一番したの
「iTerm を終了」をクリックする。
次のような標準になることをすすめる。
- 白地に黒の文字
- 文字コードは、UTF-8
- ウィンドウの大きさは、縦40、横80。
- 文字の大きさは、14 ポイント。
- 端末の種類($TERM) は、xterm-256color。
手引き 1.6.2項 参照。
- 一番上のメニュー・バーにある「Profiles」をクリックし開き、
「Open Profiles」を選ぶ。
- 「Default」をクリックして選ぶ。
- 「Edit Profiles」ボタンをクリックしてウィンドウを開く。
- 「Colors」をクリックしてそのタブを開く。
下の「Load Presets」を選び、「Light Background」 を選ぶと、
白地に黒に変更することができる。
- 「Text」タブでフォントの大きさを変更することができる。
(クリックで拡大)
iTerm、環境設定、プロファイル、Default、Text
- Regular Font: の下「Change font」ボタンで「等幅>Monaco>レギュラー>14」と選ぶ。
- Non-ASCII Font: も同様。
- Double-Width Characters: では Treat ambiguous-width characters as double width をチェックする。
- 「Windows」をクリックし、そのタブを開き、「Settings for New Windows」の下の
「Columns」を「80」に、「Rows」 を「40」にする。
- 「Terminal」をクリックし、そのタブを開く。
Terminal Emulation の次の
「Character Encoding:」が「Unicode (UTF-8)」になっていることを確認する。
「Report Terminal Type:」は、「xterm-256color」にする。
- 設定が終わったら、「Preferences」のウィンドウの左上の赤い丸いボタ
ンを押し、そのウィンドウを閉じる。
- さらに、「Profiles」ののウィンドウの左上の赤い丸いボタンを押し、そ
のウィンドウを閉じる。
- 一番上のメニューバーにある「Shell」メニューの「New window」を
を選ぶ。
- iTerm の中のシェルに対して「locale
」コマンドを実行し、
LANG="ja_JP.UTF-8"
と表示されることを確認する。
$ locale
LANG="ja_JP.UTF-8"
...
$
画面の行数は 40-50 が使いやすい。ウィンドウの上下左右、4隅にマウスカー
ソルを合わせ、カーソルが変化した状態でドラッグすれば、大きさが変更でき
る。毎回変更したいなら、好みの大きさで一度設定を変更して保存する。
横幅は、普通、80 だが、必要に応じて広くする。「デフォルトを更新」を選ば
なければ、そのウィンドウだけが変更され、設定は残らない。
なお、日本語を表示させるには、"ja_JP.UTF-8"の他に、EUC も使える。EUC に
は、日本語以外(韓国語、中国語、その他)もある。
iTerm で
次のような簡単で安全なコマンドを実行してみなさい。安全とは、間違った操
作をしたとしても、何かが失われるいったことが起きる心配がないという意味
する。
- cal
- cal 2014
- cal 4 2014
- カレンダーの表示
$ cal 4 2014
4月 2014
日 月 火 水 木 金 土
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
$
- date
- 今日の日付の表示
- date -u
- 今日の日付の表示(UTC(Universal Cordinated Time),旧グリニッジ標準時で)
- look spelling
- 英単語の検索
- finger s1401234
- ユーザ名の検索 (引数は自分や友達のログイン名で置換える。)
- echo hello
- 文字の表示
アプリケーション・プログラムが動作している時、仮名漢字変換のフロントエ
ンド・プロセッサ(ことえり)を有効にしたり無効にしたりし
なさい。
- 右上のメニューから選択する。
- Command+Space (コマンドキー
を押しながらスペース・キーを押す)
- Control+Shift+「;」
- Control+Shift+「J」
Command+Space は、最後に利用した2つを切り替える働きがある。
筑波大学統一認証システム
の Web ページを開きなさい。
- Web ブラウザで
https://account.tsukuba.ac.jp/
を開く。
- 次の点を目で確認する。
-
https:
になっている (最後にsがある)
- コンピュータの名前が
account,tsukuba,ac,jp
となっている。
- 最後に自動的に
index.html
が付くことがある。
登録情報確認で、自分の ID が登録されていることを確認しなさい。
筑波大学統一認証システム
で、パスワードを変更しなさい。
パスワードを変更する時には、次の点に注意しなさい。
- パスワードが短い(最大で8文字)。8文字の中で安全なパスワードを考えて
設定する。
- 偽物の Web ページにパスワードを打ってはならない。利用していないシ
ステムにパスワードを打たない。
パスワードを変更した場合、それが有効になるまで時間がかかる(約5分)ことが
ある。たとえば、パスワードを変更した直後に、iMac にログインすると古いパ
スワードが有効なことがある。
Web ブラウザとして、Safari を実行してみなさい。
- Finder で、「ファイル」メニューから「新規 Finder ウインドウ」を
選ぶ。(「ファイル」をクリック、ポインタを 「新規 Finder ウインドウ」 に
会わせて会わせてクリック。)
- Finder で、「移動」メニューから「アプリケーション」を
選ぶ。
- 表示の中から「Safari」のアイコン(絵の部分)をダブルクリックする。
- 終了するには、「Safari」メニューから「Safari を終了」を選ぶ。
Safari と同様の手順に Google Chrome を実行しなさい。
利用し終えたら、終了しなさい。
ls コマンドで、自分のホーム・ディレクトリにどのようなファイルやディレク
トリがあるかを調べなさい。また、-l オプションの働きを確認しなさい。
$ ls
$ ls -l
Finder でホーム・ディレクトリを開きなさい。そして、ls の結果と比較しな
さい。
- Dock で Finder をクリック
- 「移動」メニューから「ホーム」を選ぶ。
- echo コマンド、cp コマンド、cat コマンド、emacs のいずれかを利用し
て「短い」ファイル(0-20文字)を作成しなさい。
- 作成したファイルを cat コマンドで表示しなさい。
- 作成したファイルのファイル名を ls で表示しなさい。
- ls -l で、属性を表示しなさい。ファイルのバイト数を調べなさい。
- 文字数とバイト数の関係を調べなさい。
cat コマンドを使い、次のようなテキスト・ファイルを画面に表示してみなさい。
- /etc/shells
- /etc/bashrc
- /etc/profile
head コマンドは、テキストファイルの先頭 10 行を画面に表示するコマンドで
ある。
head コマンドを使い、次のようなテキスト・ファイルを画面に表示してみなさい。
- /etc/services
- /etc/protocols
- /usr/share/dict/web2
tail コマンドは、テキストファイルの末尾 10 行を画面に表示するコマンドで
ある。
tail コマンドを使い、(長い)テキスト・ファイルを画面に表示してみなさい。
The Unix Super Text 15.1 参照。
手引き 2.6.2 参照。
lvコマンドは、長いテキスト・ファイルを対話的に1ページずつ表示するコマン
ドである。lvコマンドで次のような長いテキスト・ファイルを表示してみなさ
い。
- /etc/services
- /etc/protocols
- /usr/share/dict/web2
例:
$ lv /etc/services
そして、次の機能を確認しなさい。
- 1ページ送る(space,f)
- 1ページもどす(b)
- 1行進める(j)
- 1行戻す(k)
- 終了する。(q)
次のようにして、マニュアルを表示しなさい。
$ lv -help
次のキーの動作を確認しなさい。
キー | 説明 |
スペース | 次のページ |
f | 1ページ進める(forward) |
b | 1ページもどる(back) |
q | 終了 |
j | 1行進める |
k | 1行もどす |
g | 先頭にもどる |
G | 末尾にもどる |
/str | 文字列 str をファイルの末尾に向かって探す |
?str | 文字列 str をファイルの先頭に向かって探す |
n | 直前の検索をファイルの末尾に向かって繰り返す(next) |
N | 直前の検索をファイルの先頭に向かって繰り返す(next) |
iTerm には次のような機能がある。そのことを確認しなさい。
- 複数のウインドウを開く
- コピー&ペースト機能
- スクロールバック。既に上に流れて消えた部分を、
スクロールバーで表示する。
ただし、スクロールバックの機能は、次の場合、はうまく働かない。
- lv などのページャを実行している時
- Emacs などのテキスト・エディタを実行している時
この場合は、ページャやテキスト・エディタの機能を利用して見えなくなって
しまった部分を表示する。
このことを確認しなさい。
次の手順で Emacs (iTerm内で実行)を使ってテキストファイルを作成しなさい。
- iTerm を実行する。
- シェルに対して、次のようにファイル名を引数として、Emacs を実行する。
$ emacs file1.txt
「$」は、プロンプトなので打ち込まなくてもよい。
ファイル名としては、講義で述べた安全なものを用いなさい。
- 内容を打ち込む。カーソル移動、削除、コピー&ペースト機能を用いる。
- C-x C-s で保存する。
- C-x C-c で終了する。
キー操作 C-x C-f を使って、ファイルを作成しなさい。
- iTerm を実行する。
- シェルに対して、次のように引数を付けないで Emacs を実行する。
$ emacs
- C-x C-f で、ファイルを探す。
この時、存在しないファイルの名前を指定すると、新規作成になる。
次の例では、ホーム・ディレクトリ以下に
file2.txt
というファイルを作成している。
Find file: ~/file2.txt
ファイル名としては、講義で述べた安全なものを用いなさい。
- 内容を打ち込む。カーソル移動、削除、コピー&ペースト機能を用いる。
- C-x C-s で保存する。
- C-x C-c で終了する。
次の手順で Emacs (iTerm内で実行)を使って既存のテキストファイルの内容を編集しなさい。
- iTerm を実行する。
- シェルに対して、次のように既存のファイル名を引数として、Emacs を実行する。
$ emacs file1.txt
- 内容を編集する。
- C-x C-s で保存する。
- C-x C-s で終了する。
Emacs で編集しているファイルの内容は、保存するまで他のプログラムからは読むことができない。
また、C-x C-s で保存したら、Emacs を終了しなくても、読むことができるようになる。
C-x C-s による保存は、何度行ってもよい。
このことを、次のようにして確認しなさい。
- 端末で2つのウインドウを開く。iTerm なら、「シェル」メニューの「新規ウインドウ」から「デフォルト」(
+N) を選ぶ。
- 一方の端末のウインドウで Emacs を操作して、ファイルを編集する。
- 一方の端末のウインドウ(シェル側)で、cat や lv コマンドを使って、ファイルの内容を参照する。
- Emacs 側のC-x C-s で保存する。
- シェル側のウインドウで、cat や lv コマンドを使って、ファイルの内容を参照する。
次の表に含まれているキーを覚えて使えるようにしなさい。
キー | 説明 |
C-x C-s | バッファを保存。 |
C-x C-c | Emacsを終了。 |
C-x C-f | ファイルを探して編集、または、新規作成。 |
C-p | カーソルを移動(previous) |
C-n | カーソルを移動(next) |
C-f | カーソルを移動(forward) |
C-b | カーソルを移動(backward) |
Delete | 左の文字の削除 |
C-k | カーソルの位置から行末まで削除。行末の場合は、改行の削除。 |
C-g | 何か困った時には、何度か打つ。 |
C-_ または C-x u | 取り消し(undo) |
C-SPC または C-@ | 領域(region)の先頭を決める(マーク) |
C-w | リージョン(領域)をカット |
ESC w | リージョン(領域)をコピー |
C-y | リージョン(領域)をペースト |
手引き 3.1節-3.3節, The Unix Super Text 12章, 本Webページを参照して、
それに記述されている機能を確認しなさい。
Emacs の info を表示して読みなさい。
info (The Unix Super Text 8.6項 参照)。M-x info。M-x ? i。
Emacs には、
チュートリアル機能
(自習機能)がある。これを実施しなさい。
手引き 3.3.1項 参照。
この実習項目は、[加点]の課題である。実施する時には、開始時刻と終了時刻
を記録しなさい。
-
M-x help ![[←]](../icons/screen-return.gif)
(M-x は、Esc x でもよい。)
- t
標準では、日本語のチュートリアルが実行される。
英語、その他の言語のチュートリアルを実行するには、
M-x help の前に、C-u を打つ。
-
C-u M-x help ![[←]](../icons/screen-return.gif)
-
t 言語 ![[←]](../icons/screen-return.gif)
言語
としては、次のようなものの中から選択できる。
ASCII Brazilian Portuguese Bulgarian Chinese-BIG5 Chinese-GB Czech
Dutch English Esperanto French German Italian Japanese Korean Polish
Romanian Russian Slovak Slovenian Spanish Swedish Thai
フォントの問題でうまくいかないかもしれない。
筑波大学で履修申請や成績確認は Twins という Web サイトを用いる。
URL は、https://twins.tsukuba.ac.jp/
(注意: www.
がない。https:
ではじまる。
(http:
ではなく、s
がある。))
次のような操作を行いなさい。
- Twins へのログイン
- Twins からのログアウト
- (コンピュータリテラシの履修申請)
- (総合科目の履修申請)
Twins を利用した履修申請の方法は、「フレッシュマンセミナー」の授業で説
明する。
Manaba とは、授業の支援を行う Web サーバである(商品名)。Manaba では、教員は受講
者に授業の資料を提示したり、問題を解かせたりすることができる。
URLは、https://manaba.tsukuba.ac.jp/
。
次のような操作を行ってみなさい。
- 筑波大学 Moodle へのログイン
- 筑波大学 Moodle からのログアウト
- コンピュータリテラシ、同演習のページの表示、資料の表示
Manaba では、筑波大学統一認証システムが提供している
Shibboleth が使われている。この過程で、次のような画面が現れる。
(クリックで拡大)
筑波大学統一認証システムでユーザ名とパスワードを打ち込む画面
筑波大学統一認証システムでパスワードを求められた場合、パスワードを打つ
前にURL がhttps://idp.account.tsukuba.ac.jp/
で始まっ
ていることを目で確認すること。偽物(phishing)のWebページにパスワードを打っ
てはいけない。
筑波大学統一認証システムで
パスワードを変更した人は、
キーチェーンアクセス(Keychain Access.app)
を実行して、
「キーチェーン"ログイン"パスワードの変更」
を変更しなさい。(キーチェーンアクセス自身が保存し
ているパスワードではない。)
- Finder で、「ファイル」メニューから「新規 Finder ウインドウ」を
選ぶ。(「ファイル」をクリック、ポインタを 「新規 Finder ウインドウ」 に
会わせて会わせてクリック。)
- Finder で、「移動」メニューから「ユーティリティ」を
選ぶ。
- 表示の中から「キーチェーンアクセス」のアイコン(絵の部分)をダブル
クリックする。
- パスワードを変更するには、「編集」メニューから
「キーチェーン"ログイン"パスワードの変更」を選ぶ。
- 現在のパスワードとしては、
筑波大学統一認証システム
で変更する「前」のものを打ち込む。
- 新しいパスワードには、
先ほど
筑波大学統一認証システム
で変更したものを
- 確認に、もう一度先ほど passwd コマンドで変更したものを打ち込む。
- 最後に「OK」 ボタンを押す。
- 終了するには、「キーチェーンアクセス」メニューから「キーチェーンアクセスをを終了」を選ぶ。
パスワードを変更すると、ログイン時に次のような表示がなされることがある。
(クリックで拡大)
これは、MacOSX 付属の
キーチェーンアクセス(Keychain Access.app)
の働きによる。このプログラムは、ログイン時に利用者が打ち込むパスワード
を使って機密情報を暗号化してファイル(
~/Library/Keychains/login.keychain)に保存する機能がある。
(統一認証システム等で)パスワードを変更しても、このプログラムが暗号化
に使用しているパスワードは自動的に変更されないので別途変更する必要があ
る。
上のようなウィンドウが表示された時には次のボタンを押す。
- 以前のログインのパスワードが分かる時: 「キーチェーンパスワードを
アップデート」を押す。次に表示されるウィンドウで古いパスワードを打ち込む。
- 今までキーチェーンアクセス.appを使ったことがない時: 「新しいキー
チェーンを作成」を押す。
- その他(後で決める): 「ログインを続ける」を押す。何も操作しないと、
次のログイン時にも同じ表示がなされる。ログイン後に「アプリケーション」
の中の「ユーティリティ」の中にある「キーチェーンアクセス.app(Keychain
Access.app)」を実行して、「ログイン」というキーチェーンの内容を調べる。
不要ならそれを「削除」する。
ログイン後に「ログインキーチェーンのロックを解除できませんでした。」という警告が表示される 参照。
ことえりのかわりに「Google日本語入力」を使ってみなさい。
iTerm の中で、次のように打ち、タイプ練習プログラム typist を実行しなさい。
$ typist
そして、タイプ練習を行いなさい。
次のファイルを次のいずれかの方法で自分のホーム・ディレクトリ、または、
その下の作成したディレクトリにコピーしなさい。
そして、そのファイルの指示に従い、内容を埋めなさい。エディタとしては、
今日の課題では、必ず Emacs を使いなさい。
$ ls
(literacy-a2.txtが存在することを確認する)
$ emacs literacy-a2.txt
作成したファイルを、
レポート提出ページから提出しなさい。
Last updated: 2014/04/25 13:04:14
Yasushi Shinjo / <yas@cs.tsukuba.ac.jp>