認知科学概論

  [ GB41101 ]
Introductory Course in Cognitive Science
対象:3・4学年 開設学期:春AB 曜日・時限:金3 単位数:1単位
担当教員:古川宏

概要

「使いやすいツール・機器、働きやすい環境を作るにはどうすればよいのか?」
 ユーザによる“使いやすさ”には、見やすい、読みやすい、聞き取りやすい、理解しやすい、決めやすい、予測しやすい、間違いにくいなど、多くの側面がある。よって、モノを作る者にとって、使いやすいモノを設計・構築する能力を得るためには、人の特性や限界を基礎知識として有することが不可欠である。
 本講義では、工学的応用を前提として、人の知的特性の解明を目指した認知科学の基礎(知覚,記憶,思考・推定,認知情報処理モデル等)を取り上げ、講義・グループワークによる授業を行う。

学習・教育目標

  1. 認知科学の目的・成果について,ハードウェアおよびソフトウェアの開発における重要性について理解する
  2. 人の認知特性について,そのメカニズムや限界を理解する
  3. ユーザによる使いやすさを損なう状況について,人の認知特性に基づき原因を理解する

キーワード

認知能力, 人間機械系, 感覚・知覚, 記憶, 思考・推定, ヒューマンモデル

Keywords

cognitive abilities, human-machine systems, sensation and perception, memory, thinking and presumption, human models

時間割

講義内容
第1週「認知科学と工学的応用」 〜モノづくりにおいてユーザを知る大切さ〜
人とツール・機器との間に生じる問題と認知科学の成果との関連について
(認知科学の目的,学際的アプローチ,使いやすさ,メンタルモデル,人の情報処理過程と制約)
第2, 3週「ユーザの認知情報処理のモデル」 〜ツール・機器設計のための認知的解析法〜
人とツール・機器とのインタラクションを記述するためのモデルについて
(モデルの必要性,人・システム・課題・状況を対象としたヒューマンモデル,人間情報処理モデル,淵モデル,SRKモデル)
第4, 5週「感覚・知覚」 〜人のセンサーシステム〜
脳の機能と情報処理プロセス,感覚・知覚系の特性と限界
(脳および感覚・知覚系の基本的機能と情報処理,注意)
第6, 7週「記憶」 〜人の情報保持システム〜
人の記憶の機能別モデルと記憶生成・利用プロセスについて
(感覚記憶,短期記憶,長期記憶,リハーサル,メンタルマップ)
第8, 9週「思考・推定」 〜人のデータ処理アルゴリズム〜
人の知識モデル,問題解決プロセス
(心的表象,命題表象,アナログ表象,スキーマ,プロダクションシステム,推論)
第10週【グループワークの成果報告】
グループごとに実施した演習の成果について発表・質疑応答を行う.

教材

参考書籍

  1. 岩波講座 認知科学(全9巻),岩波書店
  2. 村田厚生:認知科学,朝倉書店
  3. 井上毅, 佐藤浩一編:日常認知の心理学,北大路書房
  4. 原田悦子:人の視点からみた人工物研究,共立出版
  5. 古田一雄編著:ヒューマンファクター10の原則−ヒューマンエラーを防ぐ基礎知識と手法,日科技連出版社
  6. 古田一雄:プロセス認知工学,海文堂
  7. 原田悦子編:「使いやすさ」の認知科学 : 人とモノとの相互作用を考える,共立出版

予備知識・前提条件

特になし.

成績評価

各週に行う小テストあるいは宿題(30%=3%x10回),グループ演習(35%)と期末試験(35%)により評価を行う.
なお,演習問題は採点結果を返却するので,各自の理解度を確認すること.

教員メールアドレス

furukawa.hiroshi.gu(AT)u.tsukuba.ac.jp

講義のWebページ

http://www.risk.tsukuba.ac.jp/~furukawa/lectures/cog-sci.html

オフィスアワー

春AB 水15:15-16:30 総合B棟810

備考