解析学III   [ GB10504 ]
Analysis III
対象:1学年 開設学期:第3学期 曜日・時限:火4・5 単位数:2単位
担当教員:片岸一起

概要

本講義においては、情報科学と解析学との接点に留意し つつ、解析学における多重積分・常微分方程式・級数に 関わる基本的性質を学習する

学習・教育目標

1.2重積分および3重積分の概念とその計算方法および応用例を理解する (第1〜3週)
2.代表的な線形微分方程式の解法を理解する(第4〜7週)
3.級数の収束判定法、関数列の一様収束性とその意味を理解する (第8〜10週)

時間割

講義内容/理解すべき項目
第1週多重積分の計算とその幾何学的な意味
(2重積分と3重積分の考え方を理解し、計算する。積分順序を変更して2重積分を計算することの幾何学的な意味合いを理解する。さらに、極座標変換による多重積分を計算する。)
第2週多重積分の応用(体積)
(2重積分を用いて空間図形の体積を求める。)
第3週多重積分の応用(曲面積、重心、慣性モーメント)
(2重積分を用いて曲面の曲面積や平面図形の重心および慣性モーメントを求める。さらに、3重積分を用いて立体図形の重心や慣性モーメントを求める。)
第4週常微分方程式とその一般解・特殊解・特異解、変数分離形常微分方程式および同次形常微分方程式の解法
(常微分方程式の解にはどういうものがあるのかを理解する。代表的な関数を解にもつ微分方程式を導出し、今後の微分方程式を解く際の解についての予備的知見を得る。最も簡単な常微分方程式である変数分離形の常微分方程式の一般解を求める。簡単な変数変換によって解法可能な常微分方程式の一例として、同次形常微分方程式を解く。)
第5週線形常微分方程式、完全常微分方程式の解法
(1階の線形微分方程式の一般解を解析的に求める。その応用として、Bernoulliの微分方程式を解く。関数の全微分形式を利用して完全常微分方程式の一般解を求める。)
第6週斉次(同次)の定数係数2階線形常微分方程式の一般解の解法
(斉次(同次)の定数係数2階線形常微分方程式の一般解を求める。)
第7週非斉次(非同次)の定数係数2階線形常微分方程式の一般解の解法
(非斉次(非同次)の定数係数2階線形常微分方程式の特殊解を求める。これにより、非斉次(非同次)の定数係数2階線形常微分方程式の一般解が、先に求めた特殊解と斉次(同次)の定数係数2階線形常微分方程式の一般解との和で表わされることを示す。)
第8週無限数列の和とその収束判定法
(実数の完備性を利用して級数の収束性を議論することが可能であることを理解する。イプシロン・デルタ法を利用して正項級数の各種収束判定法が導出できることを理解する。各種収束判定法を利用して、級数の収束性を議論する。)
第9週絶対収束級数と条件収束級数
(絶対収束級数と条件収束級数に関する性質について理解する。その性質を利用して、級数の収束性を議論する。)
第10週べき級数の収束性と関数列の一様収束性
(べき級数の収束性について、収束半径の立場から議論する。べき級数の収束半径を解析的に求める。また、一様収束の意味を理解するとともに、関数列の一様収束性と項別微分可能性および項別積分可能性との関係を理解する。)

教材

矢野健太郎・石原繁: 微分積分学(裳華房)

参考書籍

高木貞治: 解析概論(岩波書店)
寺澤寛一:  自然科学者のための数学概論(岩波書店)
石橋幸男: 理工学基礎 微分積分学(培風館)

予備知識・前提条件

微積分の知識があることが望ましい。

成績評価

学期末試験(80%)、授業中に実施する演習問題(20%)により評価する。

教員メールアドレス

katagisi(AT)cc.tsukuba.ac.jp

オフィスアワー

木曜日の17:00-19:00(学術情報メディアセンター4階 404号)