情報科学類は、これまで筑波大学における情報専門教育の中核を担ってきた情報学類を母体とする学類です。前身の情報学類は1977年に発足、2007年に情報科学類に移行し、2014年3月現在、合わせて34回の卒業生を送り出しています。社会で活躍している卒業生の累計は、約3,800名に達します。

情報科学類は、情報に関する科学と技術の基礎や応用力を身につけ、情報のプロとして実世界の様々な課題を解決し、豊かで秩序ある社会の実現に貢献できる人材の育成を目指しています。

情報科学類は、1学年の定員80名に対して専任教員が59名(平成26年4月現在)、じつに学生1.3人に教員1人の割合です。この充実した教授陣がシステムソフトウェアやアーキテクチャ、ネットワーク、セキュリティといった基盤的な技術からWebアプリケーション、ユーザインターフェース、音声画像認識、スーパーコンピュータ計算といった幅広い授業を提供します。コンピュータ技術の変化は速くても、そこで使われている基礎的な考え方や技術は長い積み重ねの上に成り立っています。このような原理や基礎を幅広くしっかりと身につけた上で最先端の技術や専門知識を学ぶことで、単にそれを覚えて使うというのではなく、自分で発展させ新しいものを生み出す力につながります。

情報科学類では、「実践力」の向上を目指していくつか特徴的なカリキュラムを用意しています。たとえば、コンピュータの動作を実験を通して体験的に学ぶ1年次の「情報科学基礎実験」、個人の発想力を伸ばす2年次の「情報特別演習」、実際の企業での技術を学ぶことができる3年次の「組み込み技術キャンパスOJT」などがあります。

4年次になると、研究室でコンピュータサイエンス専攻やリスク専攻の大学院生といっしょに最先端研究に触れながら実践的な技術を修得します。平成25年度は情報科学類の卒業生のうち8割が大学院に進学しました。理工系では大学院進学が一般的となってきており、大学を選ぶときにはその先の大学院が魅力的かどうかも重要です。みなさんもぜひ筑波大学のコンピュータサイエンス専攻やリスク専攻のWebページも見てみてください。このとき、大学院卒業後にどんな会社に就職しているかも確かめてください。情報通信産業はもちろん、自動車や電機メーカー、銀行、テレビ局、アミューズメントなど、さまざまな業種にわたっています。また、つくばには宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立環境研究所、産業技術総合研究所、物質材料研究機構など、最先端の研究機関が集結しており、これらの研究機関と協力できるということも研究学園都市ならではの特徴でしょう。

さあ、情報科学類で未来の情報技術にチャレンジしましょう。